Fit-in Pack 10 は、プロテインで知られる GronG が2026年9月19日に出した、最初のランニングリュックです。発表の数字は容量10L・約290g・税込4,980円。13インチのノートパソコンが入るポケットがあり、ボトルは付きません。通勤ランと、ロードの長い練習に足ります。必携品を背負うトレイルの大会の道具ではありません。
シューズオタクの本命
Fit-in Pack 10 は、値段より先に「40cm」を読むリュックだ。メーカーは肩のストラップを40cmと決め、カーブの少ないまっすぐな形にした。
体の小さい人が欧米向けのリュックで余らせていたベルトを、最初から短く作ってある。安いから選ぶのではない。ストラップが余って揺れていた人が、原因を1つ消すために選ぶ。
この記事の要点
- 1Lあたりの値段は498円。当サイトの表でいちばん低かったモンベルの15L(913円)の約0.55倍
- ボトルは付かず、ホルダーに入るボトルの容量も書かれていない。合う胸まわりの数字も無い
- 直営店のページには、水袋を留めるベルトとホース留め、反射材、キーストラップの記載がある
公式の数字:4,980円より、40cmのほうが大事
安いランニングリュックが揺れるのは、作りが雑だから。そう思われがちですが、メーカーの見立ては違います。原因は大きさだ、というのが GronG の発表の出発点です。
発表によると、入門向けのランニングバッグの多くは、欧米のランナーの体格に合わせた設計が土台になっている。日本のランナーには大きく、それが揺れにつながる。そこで肩のストラップを40cmにした、という説明です。
| 項目 | 公式の数字・表示 |
|---|---|
| 発売日 | 2026年9月19日(土) |
| 公式の値段(税込) | 4,980円 |
| 容量 | 10L |
| 重さ | 約290g |
| 大きさ | 約 幅33×高さ44×奥行15cm |
| 肩のストラップ | 長さ40cm(カーブの少ないまっすぐな形) |
| サイズの展開 | 記載なし(合う胸まわりの数字も記載なし) |
| 付属のフラスク・ボトル | なし |
| ドリンクホルダー | 肩のストラップの前と、本体の側面(数と入る容量は記載なし) |
| ポケット | 数の記載なし(13インチのノートPC用、背面上部の小物用) |
| 水袋への対応 | 固定ベルトとホース留めあり(水袋は別売り) |
| ポールの付け方 | 記載なし |
| 素材・色 | ポリエステル・ブラック |
販路は、発表では Amazon・楽天市場・グロング公式ショップなど。店頭の話は出てきません。
GronG Fit-in Pack 10(ランニングリュック)
楽天市場で見る前のモデルから変わった所:前作は無い。比べる相手は他社の10L前後
GronG は、プロテインやトレーニング器具のブランドです。発表は、ランニングへの「参入」と書いています。前の世代が無いので、差を計算する相手を、当サイトのリュック・ベスト12モデルの記事の表から選びました。
表は横に動かせます →
| モデル | 容量 | 重さ | 1Lあたりの重さ | 1Lあたりの値段 |
|---|---|---|---|---|
| GronG Fit-in Pack 10 | 10L | 約290g | 29.0g | 498円 |
| サロモン ACTIVE SKIN 8 | 8L | 213g | 26.6g | 1,788円 |
| ザ・ノース・フェイス TR 10 | 9L | 約305g | 33.9g | 2,774円 |
| ザ・ノース・フェイス ワンマイル16 | 16L | 約380g | 23.8g | 997円 |
| モンベル クロスランナーパック 15 | 15L | 291g | 19.4g | 913円 |
重さは、ふつうです。1Lあたり29.0gは、8Lの ACTIVE SKIN 8 より2.4g重く、9Lの TR 10 より4.9g軽い(29.0 − 26.6、33.9 − 29.0)。軽さで驚く数字ではありません。
値段は別の話です。1Lあたり498円は、12モデルの表でいちばん低かったモンベルの15L(913円)の約0.55倍(498 ÷ 913)。ACTIVE SKIN 8 と本体の値段で比べると、サロモンが約2.9倍になります(14,300 ÷ 4,980)。
ただし、条件がそろっていません。サロモンにはフラスクが2本付き、S〜XL のようにサイズを選べます。Fit-in Pack 10 は、ボトルが別で、サイズの記載がありません。
安さの一部は、付属品とサイズ展開を持たないことから来ています。
兄弟モデルとの違い:同じ日に出た Fit-in Pouch
兄弟は、腰に巻く Fit-in Pouch です。同じ発表で、同じ日に発売されました。
| Fit-in Pack 10 | Fit-in Pouch | |
|---|---|---|
| 形 | 背負うリュック | 腰に巻くポーチ |
| 公式の値段(税込) | 4,980円 | 2,980円 |
| 重さ | 約290g | 約120g |
| 容量 | 10L | 記載なし |
| 大きさ | 約 幅33×高さ44×奥行15cm | 約 幅35×高さ20×奥行2cm |
| 体に合わせる数字 | 肩のストラップ40cm | ベルト最長115cm |
| 入る物の目安 | 着替え、13インチのノートPC | 6.9インチのスマートフォン、鍵 |
| ボトル | 別売り | 別売り |
ボトルの揺れを止める仕組みは、2つとも同じ考え方です。伸びるメッシュで包み、キャップにコードを引っかけて、上下の動きを止める。ポーチのほうは、ホルダーを斜めに付け、底に十字のベルトを渡しています。
- 着替えか上着を持って走る、会社まで走る → Fit-in Pack 10
- 水とスマートフォンと鍵だけで足りる → Fit-in Pouch。170g軽く、背中が空きます
- 夏は腰、冬は背中、と使い分けたい → 2つ買っても、サロモンの ACTIVE SKIN 8 の本体1つより低い値段に収まります(上の2つの表の比べ)
GronG Fit-in Pouch(ランニングポーチ)
楽天市場で見るほめる所
揺れへの手当てが、3か所に分けて入っています。発表を読むと、それぞれが別の揺れを相手にしています。
- ストラップの形:長さ40cm、まっすぐ。外へ広がりにくく、脇腹に当たりにくい、という説明です
- ボトル:メッシュと、キャップにかけるコードの二重留め。コードには取っ手が付いていて、走りながら外せます
- 荷室:背中のバンジーコードを締めると、荷物の少ない日は荷室をつぶせます。10Lの袋を、中身に合わせて小さくできる
3つ目が、通勤ランに効きます。行きはパソコンと着替えで満杯、帰りは半分。同じリュックで荷物の量が変わる人ほど、荷室をつぶせるかどうかで差が出ます。背中のコードは、脱いだ上着をはさむ場所にもなります。
小物ポケットの作りも細かい。背面の上にあり、ファスナーが水平に付いています。片方の肩を外してリュックを前に回しても、中身が落ちない向きです。
直営店のページには、発表に無い記載が4つありました。肩と背中の立体のメッシュ、腕が当たる縁の処理、夜のための反射材、鍵を留めるキーストラップ。
水袋を固定するベルトとホース留めもあります。手入れは丸洗いで、洗濯機・乾燥機・ドライクリーニングは使えないと書かれています。
月に500km走っていると、道具は「洗えるか」で寿命が決まると感じます。だから私は、入門向けの安いリュックほど、手入れの行を先に読みます。丸洗いできると書いてあるのは、汗の量が多い人には大きい1行です。
気をつける所
合う体の数字がありません。肩のストラップは40cmと書いてあるものの、胸まわり何cmから何cmに合うのかは、発表にも直営店のページにも出てきません。
サイズを選ぶ記載も無い。体の大きい人が買うと、短いストラップが裏目に出ることがあります。
ボトルが付かず、ホルダーに入る容量も書かれていません。「細身のボトルでも入る」とあるだけです。500mlのソフトフラスクが収まるかは、未確認です。
ソフトフラスク 500ml
楽天市場で見るトレイルの大会の道具としては、説明が足りません。防水かどうか、ポールをどう付けるか、ホイッスルの有無は記載なし。素材は「ポリエステル」とあるだけで、生地の厚さの数字がありません。
色は黒の1つ。店頭で試せる場所は、発表に出てきません。通販で買って、家で合わせることになります。
向く人・向かない人
10Lという容量と、当サイトのトレイル4大会の必携品の記事の品目で、場面ごとに言い切ります。
- 通勤ラン:足ります。13インチのノートパソコンが入るポケットがあり、着替えを入れても10Lに収まります。当サイトの表の通勤向け、ワンマイル16(16L)より6L小さいので、靴まで入れる人には足りません
- ロードの長い練習:足ります。上着、補給食、スマートフォン。水は、ボトルを別に用意してホルダーに差します
- 50kmまでのトレイル:容量の数字は届いています。それでも私は選びません。フラスクが付かず、入るボトルの容量が書かれておらず、合う胸まわりも分からない。大会で使う道具は、数字で確かめられる物にします
- 100kmのトレイル:足りません。レインの上下と保温着まで入れる大会は、15L前後が土台です
向く人は、体が小さめで、これまでのリュックのベルトが余っていた人。走る荷物を持つのが初めてで、まず1つ試したい人。向かない人は、胸まわりの大きい人と、トレイルの大会に出る人です。
大会用はRUSH 7R やRUSH 11R のように、合う胸囲とボトルの容量が書かれた物から選びます。
買わなくていい人もいます。給水所のあるロードの大会にだけ出る人。大会の日に背負う物はありません。水とスマートフォンだけの練習なら、ポーチで済みます。
値段と買い方
| 商品 | 公式の値段 | 楽天の値段 |
|---|---|---|
| Fit-in Pack 10 | 4,980円 | 4,980円 |
| Fit-in Pouch | 2,980円 | 2,980円 |
| ソフトフラスク(別に買う) | — | 1,580〜8,501円 |
| (参考)サロモン ACTIVE SKIN 8・フラスク2本付き | 14,300円 | 13,200〜15,400円 |
買う場所は、直営店が筋です。発表が挙げる販路は通販だけで、楽天市場の GronG の店は、メーカーの直営です。返品や不具合の窓口が、作った会社そのものになります。
ボトルは、買う前に手持ちの物で考えます。ホルダーに入る容量が書かれていないので、先にリュックを買い、家にあるボトルを差してから、足りない分を買い足す順番にします。
GronG Fit-in Pack 10(ランニングリュック)
楽天市場で見るよくある質問
サイズは、どう選びますか
選べるサイズの記載がありません。色も黒の1つです。メーカーが出している体に関わる数字は、肩のストラップの長さ40cmだけ。合う胸まわりの範囲は、発表にも直営店のページにも書かれていません。
比べる物差しとして、サロモンのベストは、公式のサイズ表で胸囲85cmから118cmまでを5つのサイズに分けています。パーゴワークスの RUSH は、1サイズで胸囲70〜100cmと書いています。
Fit-in Pack 10 には、この種類の数字がありません。体の大きい人は、ここを承知で買うことになります。
ボトルは、何mlが入りますか
未確認です。発表は、ホルダーの場所(肩のストラップの前と、本体の側面)と、伸びるメッシュで細身のボトルも入ることを書いています。入る容量の数字はありません。
水をたくさん持ちたい人には、別の道があります。直営店のページによると、荷室に水袋を留めるベルトと、ホースを留める部品が付いています。水袋は別売りです。
トレイルの大会で使えますか
発表が挙げる使い道は、長距離のランニングと通勤ランです。開発したのは、ウルトラマラソンやトレイルランニングの経験者を中心にしたチームだと書かれていますが、大会の必携品を入れる話は出てきません。
必携品のある大会では、水1L以上、レインウェア、ライト2個などを背負います。その用途なら、フラスクの本数と容量、ポールの付け方が公式に書かれたベストを選びます。
Fit-in Pack 10 は、練習と通勤のための1つです。