RUSH 11R は、パーゴワークスが2026年にフルリニューアルした、長いトレイルレース向けのベストです。公式の数字は約12L・約340g。名前は11ですが、容量は12Lあります。ボトルは付かず、ポールは本体のホルダーに通せます。50kmまでの大会の必携品に足り、100kmは荷物の多い大会だと3L大きい15Rの出番です。
シューズオタクの本命
RUSH 11R は、容量を増やして外側を縮めた。2023年モデルより0.5L多く入るのに、寸法は2か所で35mmずつ小さく、20g軽い。荷物を高い位置で背負わせる設計はそのままで、袋の余りだけが減った。
50〜70kmを走る人が、荷物に合わせて背中を小さく保つための12Lだと、私は読んでいる。
この記事の要点
- 値段は2023年モデルより2,200円高い(9.1%)。1Lあたりの重さは31.3g→28.3gに下がった
- ヘッドライト用のトップポケットと、ポールを通すホルダーが本体にある。7R には無い作り
- 15R との差は3L・10g。RUSH 20 とは公式の値段が同じで、重さは140g違う
公式の数字:名前は11、容量は12L
夜のエイドで、ザックを下ろさずにヘッドライトを出したい。長いレースのベストは、そういう場面のために作りが決まります。RUSH 11R の頭の上のポケットは、公式がヘッドライト用と書いている場所です。
先に数字を並べます。名前の11は、容量ではありません。
| 項目 | 公式の数字・表示 |
|---|---|
| 発売の時期 | 2026年モデル(発売日は未確認) |
| 公式の値段(税込) | 26,400円 |
| 容量 | 約12L(ポケット含む) |
| 重さ | 約340g |
| 大きさ | 385×280×155mm |
| サイズの展開 | 1サイズ(合う目安は胸囲70〜100cm) |
| 付属のフラスク | なし(付属品はバンジーコードとコードロック) |
| 前のボトルポケット | 600mlまでのソフトフラスク、500mlのペットボトル |
| ポケットの数 | 数の記載なし(名前が付いているのは6種類) |
| 主室の開け方 | 上から(トップエントリー式) |
| ポールの付け方 | ドローコードの両側のホルダーに通す/付属のバンジーコード/別売りのホルダー |
| 色 | Midnight/Sand Storm/Foggy Blue の3色 |
名前が付いているポケットは、ボトル、スナック、サイド、トップ、ボトム、ハイドレーションの6種類。サイドは右がジッパー、左がフラップです。トップにはキーフックが付きます。
同じ日の公式ストアでは、3色とも買える表示でした。
パーゴワークス RUSH 11R(2026年モデル)
楽天市場で見る前のモデルから変わった所:0.5L増えて、35mm縮んだ
公式は「フルリニューアル」と書いています。公式ストアに残っている「RUSH 11R(2023年モデル)」のページと、同じ項目を引き算しました。
| 項目 | 2023年モデル | 2026年モデル | 差 |
|---|---|---|---|
| 容量 | 11.5L | 約12L | +0.5L |
| 重さ | 360g | 約340g | −20g |
| 大きさの1つ目の数字 | 420mm | 385mm | −35mm |
| 大きさの3つ目の数字 | 190mm | 155mm | −35mm |
| 公式の値段 | 24,200円 | 26,400円 | +2,200円 |
| 1Lあたりの重さ | 31.3g | 28.3g | −3.0g |
| 1Lあたりの値段 | 2,104円 | 2,200円 | +96円 |
重さは5.6%減り(20 ÷ 360)、値段は9.1%上がりました(2,200 ÷ 24,200)。容量で割ると、重さは1Lあたり3.0g軽くなり、値段は96円の上乗せで済んでいます。
同じ年に作り直した 7R は、容量が減って1Lあたりの数字が悪くなりました。11R は、反対の向きです。
目を引くのは寸法です。3つの数字を縦・横・奥行きの順と読むと、縦と奥行きが35mmずつ小さい。それで容量は0.5L増えています。袋そのものを縮めて、ポケットで容量を取り返した形です。
仕組みの面で、公式が挙げる変更は次のとおりです。
- 脇の調整:2023年モデルは、腰のドローコードを引く作りでした。新しい型は、6点式のバンジーコードが加わります
- 胸のバックル:ひねって留める自社設計の形(PGW TWIST LOCK)。疲れた手でも扱えるように、と公式は書いています
- ポケット:使う人の声をもとに並べ直し、下段のスナックポケットの容量を増やした
- 生地:特設ページは、本体に ROBIC の100デニールのナイロン、背面とハーネスにメッシュを使い、小型と大型で素材を分けたと書いています
変わっていない所も1つ書いておきます。高重心設計です。荷物を背中の高い位置に寄せ、体の重心とザックの重心を近づける。2023年モデルのページにも同じ言葉があり、11R の芯はここだと読めます。
重い物が腰のあたりで揺れると、1歩ごとに後ろへ引かれます。高い位置に留めれば、その引かれ方が小さくなる、という理屈です。
2023年モデルのページは、ハーネスのポケットを「12個」と数え、上段の小さなポケットと内側のポケットを挙げていました。新しいページに、この数と2つの名前は出てきません。
兄弟モデルとの違い:15R とは10g、RUSH 20 とは値段が同じ
表は横に動かせます →
| モデル | 容量 | 重さ | 公式の値段 | 1Lあたりの値段 |
|---|---|---|---|---|
| RUSH 7R | 約6.5L | 約290g | 22,000円 | 3,385円 |
| RUSH 11R | 約12L | 約340g | 26,400円 | 2,200円 |
| RUSH 15R | 約15L | 約350g | 28,600円 | 1,907円 |
| RUSH 20 | 約20L | 約480g | 26,400円 | 1,320円 |
15R との差は、3Lと10gです(15 − 12、350 − 340)。公式は 15R を、11R の背負い心地と使い勝手のままサイズを上げた物、と説明しています。
寸法は 420×280×170mm で、1つ目の数字が35mm大きい。
RUSH 20 は、公式の値段が 11R と同じです。8L多く入り、140g重い(20 − 12、480 − 340)。こちらは公式の分類が「デイハイクに最適なファストパッキングモデル」で、レース用のベストとは別の系統です。
- 50〜70kmの大会が中心で、荷物を小さくまとめたい → 11R
- 100kmや100マイル、レインの上下と保温着まで背負う → 15R。10g重いだけで、3L入ります
- 大会より、山を1日かけて速く歩く日が多い → RUSH 20。同じ値段で8L増えます
- 30kmまでの大会が中心で、夜を走らない → 11R にしない方がいい。RUSH 7R は50g軽く、主室が真ん中のジッパーで開きます
パーゴワークス RUSH 15R
楽天市場で見るほめる所
夜と、長い時間のための部品が、本体にそろっています。ヘッドライト用のトップポケットは、慣れれば背負ったまま手が届くと公式が書いている場所。ポールは、ドローコードの両側のホルダーに通して留めます。別売りのホルダーを買わなくても、ポールを運べます。
ここが 7R との、いちばん大きな差です。7R の商品ページで、ポールの付け方として書かれているのは別売りのホルダーだけ。11R は、本体で済みます。
背中のハイドレーション用のポケットの使い方も、公式が書いています。薄いシェルやレインパンツをここに入れると、背中の荷物とのあいだのクッションになる。必携のレインパンツに、置き場所と役目の両方を与える説明です。
月に500km走っていると、荷物の数字より、荷物の出し入れの回数のほうが気になってきます。だから私は、ポケットの数より「公式が何を入れる場所と決めているか」を読みます。
11R は、ライト・ポール・レインパンツ・貴重品・ゴミの置き場所が、説明の中で1つずつ決まっています。
数字の面では、1Lあたりの重さ28.3g。当サイトのリュック・ベスト12モデルの記事の表で、ザ・ノース・フェイスの TR 10(9L)は33.9gでした。
RUSH 11R は、3L多く入って1Lあたりが5.6g軽い計算です(33.9 − 28.3)。
気をつける所
ボトルが付きません。同じ12Lのサロモン ADV SKIN 12 は、当サイトの表で247g・フラスク付き。本体の重さは 11R のほうが93g重い(340 − 247)。
値段も 11R が上です。軽さと付属品で選ぶなら、サロモンの側に分があります。
ソフトフラスク 500ml
楽天市場で見る胸囲は100cmまでの1サイズです。サイズを選べるベストと違い、上の逃げ場がありません。
15R との差が小さすぎる、という見方もできます。10gと3L。荷物の少ない日は、15R もコードで絞れます。11R を選ぶ理由は、寸法が35mm小さいことと、表の値段の差だけです。
発売日、背中に入る水袋の大きさ、ポケットの総数は、公式ページに数字がありません。
向く人・向かない人
当サイトのトレイル4大会の必携品の記事の品目に、約12Lを当てはめます。
- ロードの長い練習:足ります。ただし余ります。水と上着だけの日は、背中の袋を絞って使うことになります
- 50kmまでのトレイル:足ります。レインジャケット、ライト2個、ブランケット、食料、ファーストエイドを入れる容量です
- 100kmのトレイル:大会によります。Mt.FUJI 100 のように、レインの上下・保温着・予備電池まで19品目を背負う大会は、私は 15R にします。差は10gです
- 通勤ラン:向きません。パソコン用の仕切りの記載が無く、上から開く主室は、書類の出し入れに合いません
向く人は、50〜70kmの大会を年に何本か走り、ポールとヘッドライトを使う人。胸囲が70〜100cmに収まる人。向かない人は、フラスク込みで軽い物がほしい人と、胸囲が100cmを超える人です。
買わなくていい人は、2023年モデルの 11R を持っていて、20gと35mmに困っていない人。容量の差は0.5Lで、入る荷物はほぼ変わりません。
値段と買い方
| モデル | 公式の値段 | 楽天の値段 |
|---|---|---|
| RUSH 11R(2026年モデル) | 26,400円 | 26,400円 |
| RUSH 11R(2023年モデル) | 24,200円(売り切れ) | — |
| RUSH 15R | 28,600円 | 28,600円 |
| RUSH 7R | 22,000円 | 22,000〜23,146円 |
| RUSH POLE HOLDER | 4,180円 | — |
| ソフトフラスク(別に買う) | — | 1,580〜8,501円 |
公式ストアのほかに、取扱店や通販でも買えます。そのとき世代は、色の名前で見分けられます。2026年モデルは Midnight・Sand Storm・Foggy Blue。
2023年モデルは Shadow Gray・Glacier Silver・Alpine Blue です。
ポールは本体のホルダーで運べるので、別売りのホルダーは急ぎません。走りながら片手で抜き差ししたい人が、あとから足す部品です。重さは約60gで、付けると 340 + 60 = 400gになります。
パーゴワークス RUSH 11R(2026年モデル)
楽天市場で見るよくある質問
サイズは、どう選びますか
1サイズです。公式の目安は胸囲70〜100cm。肩はベルクロで長さを無段階に変え、脇は6点のバンジーコードで締めます。
合わせ方の目印は、公式が2つ書いています。荷物を入れてバックルを留めたとき、上下の胸のベルトが同じ長さになっていること。ハーネスの底が水平になっていること。空のままでなく、荷物を入れて見るのが要点です。
11R と 15R で迷ったら、どちらですか
出る予定の大会でいちばん荷物の多い1本に合わせます。レインの上下と保温着が必携なら 15R。差は10gで、容量は1.25倍です(15 ÷ 12)。
必携がレインジャケットまでの大会しか出ないなら 11R。1つ目の寸法が35mm小さく、背中に収まる面が小さくなります。
水は、どれだけ持てますか
前のボトルポケットに、600mlまでのソフトフラスクが2本で1.2L。背中にハイドレーション用のポケットがあり、ホースを肩から出せます。水袋の大きさの上限は、公式ページに書かれていません。
ハセツネCUP の推奨は2L以上です。前の1.2Lでは0.8L足りないので(2 − 1.2)、背中の水袋か、予備のフラスクを主室に入れて補います。ボトルと水袋は、どちらも別に買います。