最初の1足は HOKA のクリフトン 11(283g・19,800円)、毎日の練習はアディダスのアディゼロ EVO SL(224g・19,800円)、レースはナイキのヴェイパーフライ 4(約190g・29,700円)。日本公式の数字を読めた6ブランドから、用途別に10足を選びました。
シューズオタクの本命
2足目を買うなら、板の入っていない EVO SL。レース用のアディオス プロ 4 と同じ名前のフォームを使い、かかとの厚さは0.5mmしか違わない。それで値段は8,800円安い。板は、レースに出ると決めてから足せばいい。
この記事の要点
- 2026年に出た新しい世代は、ペガサス 42・ノヴァブラスト 6・ゲルニンバス 28 の3つ
- 板の素材は用途で分かれる。練習用はナイロンやグラスファイバー、レース用はカーボン
- レース用3足の公式の値段の差は1,100円。27cmどうしの2足の重さの差は30g
325gと190g。同じ「ランニングシューズ」で135g違う
ナイキのボメロ 18 は約325g、同じナイキのヴェイパーフライ 4 は約190gです。どちらもメンズ28cmの公式の数字で、差は135g。ボメロは、ヴェイパーフライの約1.7倍の重さがあります(325 ÷ 190)。
値段は逆で、軽いヴェイパーフライのほうが11,000円高い。重い靴が安く、軽い靴が高いのが、いまのランニングシューズです。
この差は、用途の差です。ゆっくり長く走る靴は底を厚く丈夫にして重くなり、レースの靴は削って軽くなる。だから「どれがいいか」は、先に用途を決めないと答えが出ません。この記事は、用途を4つに分けて10足を選びます。
選んだ条件
売れている順ではありません。次の4つの条件で選びました。
| 条件 | 理由 |
|---|---|
| ①日本公式サイトで今買える現行モデル | 型落ちは在庫とサイズが読めない |
| ②公式ページで重さか底の厚さを読めた | 数字で比べられない靴は並べない |
| ③用途が公式の説明と合っている | メーカーが想定した使い方で選ぶ |
| ④同じ用途の中で、軽いか、安い | 迷ったときの決め手にする |
用途は、①はじめての1足・ゆっくり長く走るクッション型、②毎日の練習の万能型、③スピード練習用、④レース用の厚底カーボン、の4つです。
10足の早見表
表は横に動かせます →
| 用途・モデル | 重さ | 底の厚さ(かかと/前) | 高低差 | 公式の値段 |
|---|---|---|---|---|
| ① HOKA クリフトン 11 | 283g(M10) | 42/34mm | 8mm | 19,800円 |
| ① ナイキ ボメロ 18 | 約325g(28cm) | 46/36mm | 10mm | 18,700円 |
| ② アディダス アディゼロ EVO SL | 224g(27cm) | 38.5/32mm | 6.5mm | 19,800円 |
| ② ナイキ ペガサス 42 | 約289g(27cm) | 未確認 | 10mm | 18,700円 |
| ② アシックス NOVABLAST 6 | 未確認 | 最大 約41.5mm | 未確認 | 17,600円 |
| ③ アディダス アディゼロ ボストン 13 | 255g(27cm) | 36/30mm | 6mm | 18,700円 |
| ③ サッカニー エンドルフィンスピード 5 | 237g | 36/28mm | 8mm | 29,700円 |
| ④ ナイキ ヴェイパーフライ 4 | 約190g(28cm) | 未確認 | 6mm | 29,700円 |
| ④ アディダス アディゼロ アディオス プロ 4 | 200g(27cm) | 39/33mm | 6mm | 28,600円 |
| ④ PUMA ディヴィエイト ニトロ エリート 4 | 約170g(27cm) | 40/32mm | 8mm | 29,700円 |
重さを比べるときは、サイズの条件をそろえてください。27cmと28cmでは、同じ靴でも重さが変わります。ペガサス 42 は、公式が27cmで約289g、28cmで約300gと両方を書いていて、1cmで約11gの差です(300 − 289)。
読者が見落としやすい仕組み:板の素材は用途で分かれる
「厚底にはカーボンの板」と思われがちですが、公式ページを読み比べると、板の素材は3種類あります。
| モデル | 用途 | 板・棒の素材 | 1gあたりの値段 |
|---|---|---|---|
| EVO SL | ② | 記載なし | 約88円 |
| ボストン 13 | ③ | グラスファイバーの棒 | 約73円 |
| エンドルフィンスピード 5 | ③ | ナイロンの板 | 約125円 |
| アディオス プロ 4 | ④ | カーボンを使った棒 | 143円 |
| ヴェイパーフライ 4 | ④ | カーボンの板 | 約156円 |
| ディヴィエイト ニトロ エリート 4 | ④ | カーボンの板 | 約175円 |
サッカニーは、エンドルフィンスピード 5 のナイロンの板を「トレーニング用に作られたプレート」と説明しています。カーボンより耐久性と汎用性に寄せた、という説明です。
アディダスも、練習とレースの両方に使うボストン 13 にはグラスファイバーの棒、レース専用のアディオス プロ 4 にはカーボンを使った棒、と素材を変えています。
板が硬いほど速い、という一本線の話ではありません。メーカーは、毎日使う靴には硬すぎない素材を、レースの日だけの靴にはカーボンを当てています。
だから私は、③の靴を「カーボンの安い版」とは見ません。別の役目の靴として選びます。
1gあたりの値段も、用途どおりに並びました。レース用は143〜175円、アディダスの練習用2足は73〜88円。軽くするための値段は、1gあたりでほぼ2倍です。
①はじめての1足・ゆっくり長く走る用
HOKA クリフトン 11
なぜここに置いたか:かかと42mmという厚さがあって、283gに収まっているからです。同じ①のボメロ 18 より42g軽い(325 − 283。
HOKA は M10、ナイキは28cmの数字)。高低差は8mmで、10足のまん中あたりです。
HOKA は、この靴を「デイリーラン向けの頼れるトレーニングシューズ」と書いています。前の世代との違いは、公式によるとアッパーの網目の生地と中敷きの2つ。
底の作りは大きく動いていません。完成している靴を、足当たりだけ直した世代です。
気をつける所:兄弟モデルのクリフトン PRO(296g)があります。公式の値段は1割ほど上です。名前が似ていますが、ペースを上げる練習向けと説明された別の靴です。最初の1足は、数字の付かないほうの「11」を選びます。
HOKA クリフトン 11
楽天市場で見るナイキ ボメロ 18
なぜここに置いたか:かかと46mm・前36mmで、10足の中でいちばん底が厚いからです。クリフトン 11 より、かかとで4mm厚い(46 − 42)。
それで公式の値段は、10足の中で下から2番目の段です。厚さを安く買える靴です。
底は2層です。ReactX というフォームの上に、レース用にも使われる ZoomX を重ねています。ナイキはこの靴を、自社の中でいちばんやわらかくクッション性に優れた履き心地、という意味の言葉で説明しています。
気をつける所:約325gは、10足の中でいちばん重い。ヴェイパーフライ 4 との差135gを、フルマラソンの歩数に直してみます。歩幅を1mと置くと42,195歩、片足で約21,100歩。
135g × 21,100歩で、片足が持ち上げる重さの合計は約2.8トン違います。ゆっくり走る日のための靴で、タイムをねらう日の靴ではありません。
ナイキ ボメロ 18
楽天市場で見る②毎日の練習用の万能型
アディダス アディゼロ EVO SL
なぜここに置いたか:②の中でいちばん軽いからです。224gは、③のボストン 13 より31g軽い(255 − 224)。かかとの厚さは38.5mmで、レース用のアディオス プロ 4 の39mmと0.5mmしか違いません。
フォームの名前は LIGHTSTRIKE PRO。アディオス プロ 4 と同じ名前です。違いは、棒が入っていないことと、値段です。公式の値段は、アディオス プロ 4 の約7割です(19,800 ÷ 28,600)。
レース用の底を、板なしで毎日使える形にした靴。数字を並べると、そう読めます。ゆっくりの日にも速い日にも持ち出せるので、2足目に何を買うか迷う人は、これで決まりです。
気をつける所:高低差が6.5mmで、①の2足(8mm・10mm)より小さくなります。名前の似た派生が多いのも注意点です。公式の一覧には、ウーブン、EXO、ジップ、ATR が並んでいます。この記事の数字は、何も付かない EVO SL のものです。
アディダス アディゼロ EVO SL
楽天市場で見るナイキ ペガサス 42
なぜここに置いたか:2026年4月に出た新しい世代で、中身がはっきり変わったからです。前の世代は、空気の入った部品(Air Zoom)が前とかかとに分かれていました。42は、それがつま先からかかとまで1枚になっています。
ナイキの発表は、前の世代よりエネルギーリターンが15%高い、としています。底のフォームは ReactX。つま先の反りも大きくした、と商品ページにあります。
気をつける所:27cmで約289g。同じ27cmの EVO SL より65g重い(289 − 224)。軽さで選ぶ靴ではなく、丈夫な定番として選ぶ靴です。幅の広い足には、ワイドが別の商品として用意されています。
ナイキ ペガサス 42
楽天市場で見るアシックス NOVABLAST 6
なぜここに置いたか:10足の中でいちばん安く、2026年7月に出たばかりの世代だからです。底の最大の厚さは約41.5mm。クリフトン 11 のかかと(42mm)とほぼ同じ厚さが、いちばん安い値段で手に入ります。
底は2層で、FF BLAST MAX に、前足部だけ FF TURBO SQUARED という反発の高いフォームを足しています。アシックスは、前足部の形を「トランポリンから着想を得た」と説明しています。
気をつける所:重さと高低差が、商品ページにも発表にも載っていません。発表は「より軽量」と書くだけです。重さで比べて決めたい人は、数字のそろう EVO SL かペガサス 42 にしてください。
楽天には前の世代の5も並んでいるので、商品名の数字を見て選びます。
アシックス ノヴァブラスト 6
楽天市場で見る③スピード練習用
アディダス アディゼロ ボストン 13
なぜここに置いたか:棒の入った靴の中で、いちばん安いからです。公式の値段は、棒のない EVO SL より少し下です。255g・かかと36mmで、公式が「5本指ロッド」と呼ぶグラスファイバーの棒が入っています。
フォームは2種類。Lightstrike と Lightstrike Pro を重ねています。アディダスは、トレーニングにもレース当日にも、と用途を両方書いています。
気をつける所:EVO SL より31g重く、かかとは2.5mm薄い(38.5 − 36)。棒が要るかどうかで決める靴です。棒が要らないなら、軽くて厚い EVO SL のほうが得です。
アディダス アディゼロ ボストン 13
楽天市場で見るサッカニー エンドルフィンスピード 5
なぜここに置いたか:ナイロンの板を、練習用だと公式がはっきり書いているからです。237g・36/28mm。フォームは PWRRUN PB。公式は「ビーズ入りのスーパーフォーム」と呼んでいます。
気をつける所:公式の値段が、レース用のヴェイパーフライ 4 と同じです。ボストン 13 とは11,000円の差があります(29,700 − 18,700)。
重さは18g軽い(255 − 237)ものの、サッカニーは重さのサイズ条件を書いていません。値段を重く見るなら、ボストン 13 です。
④レース用の厚底カーボン
ナイキ ヴェイパーフライ 4
なぜここに置いたか:28cmの数字で約190g。200gを切っています。ナイキは前の世代から、アッパー・ミッドソール・底の3か所を軽くした、と書いています。使える距離は「1マイルレースからマラソンまで」。
変わったのは3点。軽くしたこと、板の角度を高くしたこと、高低差を小さくしたこと(6mm)。フォームは ZoomX で、カーボンの板がつま先からかかとまで入っています。
気をつける所:底の厚さが、商品ページに載っていません。厚さの数字で比べたい人は、下の2足になります。
ナイキ ヴェイパーフライ 4
楽天市場で見るアディダス アディゼロ アディオス プロ 4
なぜここに置いたか:④の3足の中で、公式の値段がいちばん安いからです。200g・39/33mm・高低差6mm。カーボンを使った棒(ENERGYRODS 2.0)と、2層の LIGHTSTRIKE PRO です。
練習用の EVO SL から履き替えると、フォームの名前も高低差もほぼ同じ(6.5mmと6mm)。変わるのは棒と、24gの軽さです(224 − 200)。練習とレースで底の高さの感覚を変えたくない人に向きます。
気をつける所:ディヴィエイト ニトロ エリート 4 より、27cmどうしで30g重い(200 − 170)。
アディダス アディゼロ アディオス プロ 4
楽天市場で見るPUMA ディヴィエイト ニトロ エリート 4
なぜここに置いたか:27cmで約170g。重さを読めた靴の中でいちばん軽いからです。底は40/32mmで、厚さを読めた2足のうち厚いほうです。高低差は8mmあり、①のクリフトン 11 と同じです。
PUMA は、靴ごとに耐久距離の目安を書いています。この靴は400km。ほかの9足の商品ページには、この目安が見当たりませんでした。
気をつける所:400kmで割ると、1kmあたり約74円です(29,700 ÷ 400)。レースの日だけの靴として持ちます。PUMA の兄弟モデルとの違いは、ディヴィエイト ニトロの違いの記事にまとめました。
2026年の新しい世代は、どれか
「2026年のおすすめ」と言うからには、どれが今年の新作かを分けておきます。発売の時期を公式の発表で読めたのは、次の3つです。
| モデル | 発売(公式の発表) | 前の世代から変わった所 |
|---|---|---|
| アシックス GEL-NIMBUS 28 | 2026年1月 | 約20g軽い(27.0cm)。底のゴムを要る所だけに |
| ナイキ ペガサス 42 | 2026年4月 | 空気の部品が1枚に。エネルギーリターン15%増 |
| アシックス NOVABLAST 6 | 2026年7月 | 前足部に FF TURBO SQUARED を追加 |
新しい世代が良いとは限りません。クリフトン 11 のように、底をほとんど変えず足当たりだけ直す世代もあります。前の世代が安く残っているなら、変わった所が自分に要るかどうかで決めれば足ります。
候補に残して、10足から外した靴
表は横に動かせます →
| モデル | 重さ | 底の厚さ | 公式の値段 | 外した理由 |
|---|---|---|---|---|
| アシックス GEL-NIMBUS 28 | 未確認 | 最大 約43.5mm | 22,000円 | 重さが読めず、①の2足より高い |
| サッカニー トライアンフ 24 | 250g | 43/33mm | 25,300円 | 軽くて厚いが、①の2足より5,500円以上高い |
| ブルックス Ghost 18 | 290g(27cm) | 未確認 | 19,800円 | クリフトン 11 と同じ値段で、厚さが読めない |
| HOKA ロケット X 3 | 227g | 未確認 | 30,800円 | ④の3足より重く、高い |
トライアンフ 24 は、43mmの厚さで250g。数字だけなら①の本命になれる靴です。値段を気にしない人は、こちらを選んでかまいません。
ニューバランス、ミズノ、On は、この日に公式の数字をそろえて読めなかったので、10足に入れていません。On はOn のシューズの記事に、別の日に読んだ18モデルの表があります。
買わなくていい人
- ①か②の靴を1足持っていて、レースの予定がない人。③と④は、要りません。
- ④を練習でも毎日使うつもりの人。PUMA の目安は400kmです。毎日の靴は、②から選ぶほうが安くつきます。
- 前の世代を持っていて、底がまだ残っている人。クリフトン 11 のように、変わったのが足当たりだけの世代もあります。
よくある質問
1足だけ買うなら、どれですか
走る速さを決めていないなら、クリフトン 11。速い日も作りたいなら、EVO SL です。どちらも公式の値段は同じで、重さは59g違います(283 − 224。サイズの条件は M10 と27cm)。
高低差(ドロップ)は、何の数字ですか
かかとの厚さから、前足部の厚さを引いた数字です。EVO SL なら38.5 − 32で6.5mm。10足は6mmから10mmの間に収まっていて、レース用のほうが小さい傾向があります。
ハイロックスにも使えますか
走る距離は合計8kmなので、ランニング用の靴が土台になります。そりを押す種目まで考えた選び方は、ハイロックスのシューズおすすめの記事に書きました。
レディースの数字は同じですか
違います。この記事の重さは、どれもメンズの数字です。同じモデルでも、サイズが小さいぶん軽くなります。
この記事に出てきた道具
広告・画像:楽天市場出典
- HOKA 日本公式 クリフトン 11
- HOKA 日本公式 ロケット X 3
- ナイキ 日本公式 ボメロ 18
- ナイキ 日本公式 ペガサス 42(ワイド)
- ナイキ 日本公式 メンズ ランニングシューズの一覧
- ナイキ 日本公式 ヴェイパーフライ 4
- NIKE, Inc. 発表(2026年2月24日・ペガサス 42)
- アディダス 日本公式 アディゼロ EVO SL
- アディダス 日本公式 アディゼロ ボストン 13
- アディダス 日本公式 アディゼロ アディオス プロ 4
- アシックス 日本公式 NOVABLAST 6
- アシックス 日本公式 GEL-NIMBUS 28
- アシックス 発表(2026年7月2日・NOVABLAST 6)
- アシックス 発表(2026年1月5日・GEL-NIMBUS 28)
- サッカニー 日本公式 エンドルフィンスピード 5
- サッカニー 日本公式 トライアンフ 24
- PUMA 日本公式 ディヴィエイト ニトロ エリート 4
- ブルックス 日本公式 Ghost 18