HOKA クリフトン PRO レビュー11より14g重く2,200円高い、その中身を読む

公開 2026年10月13日更新 2026年10月13日シューズ・道具公式の出典 3本広告を含みます

背景の写真:Felix yu(Unsplash)

ホーム › シューズ・道具 › HOKA クリフトン PRO レビュー

クリフトン PRO は、2026年7月10日に出た、クリフトンの上位にあたる新しい枝です。22,000円、メンズ28cmで296g、ドロップ8mm。板は入りません。発表文が名指しする相手は「走行距離を重ねるタフなトレーニングに励むランナー」。毎日の靴を、もう少し前へ進む側に寄せたい人の1足です。

シューズオタクの本命

PRO の14gは、欠点ではなく使い道の書かれた重さ。発表文の底の欄には、クリフトン 11 に無い「Durabrasion ラバー」と「Podular」の2行がある。
増えた重さの行き先が、長くもたせる側のゴムだと読める。毎日履いて距離を積む靴なら、軽さより底が残ることのほうが効く。だから私は、14g重いほうを毎日用に選ぶ。

この本命の理由を飛ばして、道具を先に見る ↓

この記事の要点

  • クリフトン 11 と同じ42/34mm・8mm。重さは5.0%増、値段は11.1%増
  • PROGLIDE+ は、SCF フォームと強い反りのメタロッカーの組み合わせ。この靴が初搭載
  • ワイドは7色のうち3色。エキストラワイドの記載は無く、扱う店も一部だけ

公式の数字|296g・42/34mm・ドロップ8mm・22,000円

「PRO」と付く靴は、軽くなるものだと思いがちです。クリフトン PRO は逆で、元のクリフトン 11 より重い。この記事は、その重さがどこへ行ったのかを、発表文の行から追います。

HOKA の日本法人(Deckers Japan)が2026年7月10日に出した発表文の数字です。

項目クリフトン PRO
発売日2026年7月10日(色により8月・9月)
値段(税込)22,000円
重さ(メンズ)296g(28cm)
重さ(ウィメンズ)242g(24.5cm)
底の厚さかかと42mm/前34mm
ドロップ8mm
サイズメンズ 25.0〜29.0cm・30cm/ウィメンズ 22.0〜26.5cm
足幅レギュラー・ワイド(男女とも3色)
板なし(技術欄に板の行が無い)
フォームProGlide ミッドソール(SCF フォーム)
色メンズ7色・ウィメンズ7色
発売日・値段・重さ・ドロップ・サイズ・足幅・色は発表文の数字(重さは片足)。底の厚さは発表文に無く、当サイトの HOKA 12足の記事で2026年10月13日に読んだ日本公式の商品ページの数字です。値段は商品ページの表示と同じでした。

色は一度に出ていません。7月に5色、8月に1色、9月に1色。男女とも同じ出し方で、10月のいまは7色が出そろった計算です(5 + 1 + 1)。

売る場所は「HOKA 公式サイト、HOKA 直営店、一部取り扱い店舗」。クリフトン 11 より店がしぼられています。

HOKA クリフトン PRO の商品画像(楽天市場)画像:楽天市場

HOKA クリフトン PRO

楽天市場で見る

前の世代から変わった所|前の世代は無い。土台のクリフトン 11 と比べる

クリフトン PRO に、前の世代はありません。発表文は「CLIFTON シリーズをベースに」進化させた、シリーズの「新たな章」と書いています。そこで、9日前に出た土台のクリフトン 11 を前の世代のかわりに置きます。

クリフトン 11クリフトン PRO差
重さ(メンズ28cm)282g296g+14g(+5.0%)
重さ(ウィメンズ24.5cm)236g242g+6g(+2.5%)
値段19,800円22,000円+2,200円(+11.1%)
1gあたり約70円約74円+4円
厚さ・ドロップ同じ(42/34mm・8mm)—
フォーム成型 EVASCF フォーム別の素材
底の反りスムーズ MetaRockerアップデート版ロッカー別の形
底のゴム耐久耐摩耗性ラバーDurabrasion ラバー・Podular別の名前と配置
2つの発表文から。割合は 14 ÷ 282 = 5.0%、6 ÷ 236 = 2.5%、2,200 ÷ 19,800 = 11.1%。1gあたりは 値段 ÷ メンズ28cmの重さ(19,800 ÷ 282 = 70.2円、22,000 ÷ 296 = 74.3円)。厚さは日本公式の商品ページの数字です。

重さは5.0%増、値段は11.1%増。値段のほうが2倍あまりの割合で上がっています(11.1 ÷ 5.0 = 2.2)。材料を足したぶんだけ高くなったのなら、2つの割合は近くなるはずです。
差額の大半は、量ではなく素材の種類に払っていると分かります。

PROGLIDE+ は、フォームと反りをセットで替える仕組み

発表文によると、PRO に初めて載った PROGLIDE+ は、2つの部品の組み合わせです。反発性のある SCF フォームと、「アグレッシブ・メタロッカー」。

メタロッカーは、底を船の底のように反らせて、足の指の付け根で折るかわりに転がす作りです。クリフトン 11 の欄は「スムーズ」、PRO は「アグレッシブ」。
同じ厚さ・同じドロップのまま、反りを強くして、転がりはじめを早めています。

反りを強くすると、柔らかいフォームでは底がつぶれて形が逃げます。そこで跳ね返す力のあるフォームと組ませる。フォームだけ、反りだけを替えても成り立たないので、2つをまとめて1つの名前にしている、と読めます。
メーカーの説明では「着地時の衝撃を吸収しながら前方への推進を促し」、安定したピッチを支える仕組みです。

14gの行き先は、底のゴム

底の欄を見ます。クリフトン 11 は「耐久耐摩耗性ラバーアウトソール」の1行。PRO は「Durabrasion ラバーアウトソール」と「Podular アウトソールデザイン」の2行です。

Durabrasion は、2023年のクリフトン 9 の発表文にも出てくる HOKA のゴムの名前です。Podular は、ゴムを小さな区画に分けて置く配置。
発表文は PRO について「耐久性に優れた構造と上質な素材を採用」と書いていて、増えた14gは長くもたせる側に使われたと読めます。

兄弟モデルとの違い|マッハ 7・マッハ X 3・クリフトン 11

HOKA で「速い日の靴」を探すと、PRO のほかにマッハの2足が候補に上がります。

表は横に動かせます →

モデル重さドロップ値段こういう人はこちら
クリフトン PRO296g8mm22,000円クリフトンの高さのまま距離を積む
クリフトン 11282g8mm19,800円最初の1足。エキストラワイドが要る
マッハ 7237g5mm17,600円速い日の靴を軽さで選ぶ
マッハ X 3288g5mm25,300円板入りを練習から使いたい
クリフトンの2足は発表文のメンズ28cmの重さ。マッハの2足は、当サイトの HOKA 12足の記事で読んだ日本公式の数字で、重さの基準のサイズは書かれていません。板が入るのはマッハ X 3(Pebax の樹脂の板)だけです。

マッハ 7 との差は59g(296 − 237)。フルマラソンの距離に直すと、1歩を1mとして片足は約21,098回なので、59g × 21,098回 = 約1,245kg。
片足につき1トンを超える差です。軽さだけで比べれば、PRO に勝ち目はありません。

かわりに PRO が持っているのは、ドロップ8mmと、かかと42mmの厚さです。マッハの2足は5mm。クリフトンを履いてきた足にとって、3mmの差は別の靴の感覚です(8 − 5)。PRO は、その感覚を変えずに底の中身だけ替えられます。

マッハ X 3 とは8gしか違いません(296 − 288)。値段は PRO が3,300円安い(25,300 − 22,000)。板の有無と、ドロップの5mmと8mmで選び分けます。

  • クリフトンを履いてきた。同じ高さで、毎日の靴を前へ進む側に寄せたい → クリフトン PRO
  • 初めての HOKA。走る速さをまだ決めていない → クリフトン 11
  • 軽い靴で速い日を作りたい。値段も抑えたい → マッハ 7
  • 「PRO だから軽いはず」と思って買う → PRO にしないほうがいい

HOKA マッハ の商品画像(楽天市場)画像:楽天市場

HOKA マッハ

楽天市場で見る

ほめる所

厚さとドロップを、クリフトン 11 とぴったり同じにしたこと。これがいちばん巧い所です。上位版を作るとき、たいていのメーカーは厚さも反りも板も変えて、別の靴にします。
PRO は、かかとの高さの感覚を1mmも変えず、フォームと反りとゴムだけを替えました。

だから、履き替えの壁が低い。クリフトンに慣れた足が、同じ数字の並びの靴に乗り換えられます。サイズの展開もクリフトン 11 と同じで、メンズ 25.0〜29.0cm と 30cm、ウィメンズ 22.0〜26.5cm。11 で合っていたサイズを、そのまま基準にできます。

2,200円の差で、フォーム・反り・底のゴムの3つが入れ替わる。部品1つあたり約733円です(2,200 ÷ 3)。今年の HOKA の新作の中で、上乗せのお金に対して変わる所がいちばん多い靴です。

小さいサイズでは、重さの差も縮みます。ウィメンズ24.5cmの差は6gで、メンズ28cmの14gの半分以下。値段の差は男女とも同じ2,200円なので、足の小さい人ほど、PRO を選ぶ代わりに背負う重さが少なくなります。

気をつける所

296gは、軽い靴ではありません。HOKA の現行のロード用で、板の入らない靴としては重い側です。ボンダイ 9 の297gと1gしか違いません。

ワイドがあるのは、メンズ7色のうち3色、ウィメンズも7色のうち3色。割合で43%です(3 ÷ 7)。クリフトン 11 はメンズ10色の全部にワイドがあるので、幅で選ぶ人には棚がせまくなります。エキストラワイドは、発表文に記載がありません。

扱う店は「一部」。近くの店で足を入れられるかどうかは、買う前に公式の取扱店の一覧で見ておきます。

もう1つ。新しい枝なので、比べる前の世代がありません。型落ちを安く買う、という手が使えない靴です。

向く人・向かない人

  • 向く人:クリフトンを履いてきて、同じ高さのまま違う底を試したい
  • 向く人:毎日の靴で距離を積む。軽さより、底のゴムが残ることを取る
  • 向く人:板入りの靴は要らないが、柔らかいだけの靴では物足りない
  • 向かない人:軽さがいちばん大事。マッハ 7 のほうが59g軽い
  • 向かない人:エキストラワイドが要る。ワイドで色を選びたい
  • 買わなくていい人:クリフトン 11 を今年買ったばかりの人。厚さもドロップも同じなので、いまの靴の底が減ってから乗り換えれば間に合います

値段と買い方

モデル公式の値段楽天の値段の幅
クリフトン PRO22,000円19,800〜22,000円
クリフトン 1119,800円17,325〜22,000円
マッハ 717,600円13,900〜17,600円
公式の値段は税込。PRO と 11 は発表文、マッハ 7 は当サイトの HOKA 12足の記事で読んだ日本公式の表示です。楽天の値段は、調べた日の店の幅で、色・足幅・世代の違う品を含むことがあります。PRO は前の世代が無いので、型落ちの行はありません。

買うときは、商品名に「PRO」か「プロ」が入っているかを見ます。クリフトン 11 と色の名前が重なる物があり(BLACK 系など)、写真だけでは見分けにくい。
ワイドが要る人は、「WIDE」の表記と色の名前を、発表文の3色と突き合わせます。

メンズのワイドは COSMIC GREY / BLACK、BLACK / COSMIC GREY、VARSITY NAVY / SOFT COBALT。
ウィメンズは COSMIC GREY / NEON YUZU、BLACK / COSMIC GREY、FADED NAVY / GLIMMERING BLUE です。

HOKA クリフトン PRO の商品画像(楽天市場)画像:楽天市場

HOKA クリフトン PRO

楽天市場で見る

HOKA クリフトン の商品画像(楽天市場)画像:楽天市場

HOKA クリフトン

楽天市場で見る

よくある質問

サイズ感は? クリフトン 11 と同じサイズでいいですか

発表文のサイズの展開は、クリフトン 11 とまったく同じです(メンズ 25.0〜29.0cm・30cm、ウィメンズ 22.0〜26.5cm)。
底の厚さとドロップも同じ。違うのは足幅で、PRO はレギュラーとワイドの2つ、ワイドは男女とも3色だけです。11 のエキストラワイドを履いている人は、PRO に同じ幅がありません。

カーボンの板は入っていますか

発表文の技術欄に、板の行はありません。ミッドソールの欄は「ProGlide ミッドソール」と「アップデート版ロッカージオメトリ」の2行だけです。
前へ進む動きは、板ではなくフォームの反発と底の反りで作る靴です。HOKA で板の入る毎日用は、HOKA 12足の記事に書いたマッハ X 3 とスカイワード X 2 です。

クリフトン 11 と、どちらを先に買えばいいですか

初めての HOKA なら 11 です。基準になる靴を知ってから PRO に乗ると、フォームと反りの違いが分かります。すでにクリフトンを履いてきた人は、PRO から入って構いません。
厚さもドロップも同じなので、慣れた高さのまま替えられます。今年の3足を並べた比較は、HOKA の2026年新作の記事にあります。

この記事に出てきた道具

広告・画像:楽天市場

出典

あわせて読む