ゲルカヤノ 33 レビュー値段据え置きで、支える仕組みと底が2層に替わった

公開 2026年10月13日更新 2026年10月13日シューズ・道具公式の出典 4本広告を含みます

背景の写真:Felix yu(Unsplash)

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ゲルカヤノ 33 は、アシックスが1993年から続けている安定の靴の、いちばん上のモデルです。重さ298g、底の厚さ約40mm、公式の値段は22,000円。公式がすすめる相手は、これから走り始める人と、フルマラソンの完走をめざす人。2026年の世代交代では、数字より先に中身の部品が入れ替わりました。

シューズオタクの本命

カヤノ 33 は、軽さではなく「後半」を買う靴として選ぶ。新しい仕組みの FLUIDSUPPORT は、かかとの接地からつま先の蹴り出しまでを続けて支える作りで、公式は疲労時を名指ししている。
298gの重さは、その部品と、2層の底と、かかとの PureGEL の合計だと読めば納得がいく。

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この記事の要点

  • カヤノ 32 と値段は同じ22,000円。重さと厚さの前作比は、公式のリリースに書かれていない
  • 同じ安定の GT-2000 15 より46g重く、2mm厚く、5,500円高い
  • 発売時の品番は4つで、32 の6つから減った。男性用の色は9から6へ

「新しくなったのに、軽くなったと書いていない」靴

2026年のアシックスの新作は、何g軽くなったかを競うように書いています。ニンバス 28 は約20g、GT-2000 15 も約20g。ところがゲルカヤノ 33 のリリースには、重さの前作比が1行もありません。

手を抜いた世代交代かというと、逆です。替わったのは数字ではなく、靴の役目そのものを作る部品でした。ぶれを抑える仕組みの名前が替わり、底の素材が1種類から2層になっています。それでいて、値段はカヤノ 32 と同じです。

この記事は、カヤノ 33 の1足だけを公式の発表で読みます。安定の靴どうしの選び方はアシックスのおすすめ11足の記事にも置きましたが、ここでは 33 の中身を深く見ます。

公式の数字

項目ゲルカヤノ 33
発売日2026年6月11日(公式オンライン先行)/6月18日(直営店・全国の店)
公式の値段22,000円(税込)
重さ298g
底の厚さ約40mm
ドロップ8mm
足幅(男性用)スタンダード/エキストラワイド(発売時の品番)
足幅(女性用)スタンダード/ワイド
板なし(リリースに板の記載なし)
底の素材上の層 FF BLAST MAX/下の層 FF BLAST PLUS+かかとに PureGEL
発売日・値段・足幅・素材は、公式ニュースリリース(2026年6月4日)から。値段はメーカー希望小売価格で、2026年10月13日の公式の表示も同じです。重さ・底の厚さ・ドロップはリリースに書かれていないので、当サイトのアシックス11足の記事で読んだ日本公式の商品ページの数字(メンズ。重さのサイズ条件の記載なし)を使っています。同じ記事で読んだ公式の一覧には、WIDE と EXTRA WIDE が並んでいました。

ドロップは、かかとと前足部の厚さの差です。8mmは、同じ安定の GT-2000 15 とも、クッションのニンバス 28 とも同じ数字です。

アシックス ゲルカヤノ 33 の商品画像(楽天市場)画像:楽天市場

アシックス ゲルカヤノ 33

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前の世代から変わった所

カヤノ 32 のリリース(2025年6月)と、33 のリリースを横に並べました。

項目カヤノ 32カヤノ 33
ぶれを抑える仕組み4D GUIDANCE SYSTEMFLUIDSUPPORT
底のフォーム全面 FF BLAST PLUS(1種類)上 FF BLAST MAX/下 FF BLAST PLUS(2層)
公式の値段22,000円22,000円
発売時の品番6つ4つ
男性用の色96
女性用の色65
重さ・厚さの前作比前部を約2mm厚く(31 比)記載なし
どちらも公式ニュースリリースから。33 の色は、男性用がスタンダード4+エキストラワイド2、女性用がスタンダード3+ワイド2を私が足した数です。カヤノ 32 の重さと底の最大の厚さは、公式の発表で読めていないので未確認です。

計算を3つ置きます。

  • 値段の差:22,000 − 22,000 = 0円
  • 発売時の品番:6 − 4 = 2つ減。32 にあった男性用のワイドと女性用のナローが、33 のリリースの表にはありません。
  • 男性用の色:9 − 6 = 3つ減。割合にすると約33%です(3 ÷ 9)。

中身を2か所入れ替えて、値段は0円の差。そのかわり、発売時の幅と色の選択肢は絞られています。

仕組み:部品を足す支え方から、流れで支える作りへ

カヤノ 32 の 4D GUIDANCE SYSTEM は、公式の説明では4つの要素の組み合わせでした。かかとの傾斜、立体的な形の底、土踏まずのやわらかいフォームの部品、広げた接地面。走っている間の過度な倒れこみを抑える、という説明です。

カヤノ 33 の FLUIDSUPPORT は、書き方が変わっています。かかとの接地からつま先の蹴り出しまで、足の動き全体を「連続的に」支える。
底の内側にはやわらかい素材を使い、フォームが崩れやすい疲労時にも軽い走り心地を保つ、と公式は書いています。

靴底のゴムにも、この考え方が出ています。内側のゴムを曲線の形に置き、つま先側には楕円の形の意匠。公式は、これで底のしなりを制御し、なめらかな走行を助けると説明しています。

底のフォームは、上がやわらかくて反発のある FF BLAST MAX、下がそれより硬い FF BLAST PLUS。足に近い側で当たりをやわらげ、地面に近い側で形を保つ重ね方です。

だから何が起きるか。硬い部品で倒れこみを止めるのではなく、着いてから離れるまでの道すじを靴の形で作る方向へ、カヤノが動きました。だから私は、33 を 32 の改良版ではなく、別の設計の靴として読みます。

兄弟モデルとの違い

迷う相手は、同じ安定の役割の GT-2000 15 と、同じ値段のニンバス 28 です。

カヤノ 33GT-2000 15ニンバス 28
重さ298g252g281g
底の厚さ約40mm約38mm約43.5mm
公式の値段22,000円16,500円22,000円
ぶれを抑える仕組みFLUIDSUPPORT3D GUIDANCE SYSTEM記載なし
底のフォーム2層FF BLAST MAXFF BLAST PLUS
かかとの PureGELあり記載なしあり
重さ・厚さは、当サイトのアシックス11足の記事で読んだ日本公式の数字。値段・仕組み・素材は各モデルの公式ニュースリリースから。

GT-2000 15 との差:カヤノ 33 は46g重く(298 − 252)、2mm厚く(40 − 38)、5,500円高い(22,000 − 16,500)。値段は1.33倍です(22,000 ÷ 16,500)。

46gをフルマラソンの歩数に直します。歩幅1mなら片足は約21,098回、地面を離れるので、46 × 21,098 = 約970kgぶん。この重さと引き換えに付くのが、FLUIDSUPPORT と、2層の底と、PureGEL です。
公式の「クッション」の目盛りも、カヤノ 33 が Maximum、GT-2000 15 が High で1段違います。

すすめ先の書き方も違います。カヤノ 33 のリリースは「フルマラソン完走をめざす方」。GT-2000 15 のリリースは、走り始める人と、日常的に走る人です。

  • フルマラソンの後半、疲れてからの支えを買いたい人 → カヤノ 33。
  • 10kmやハーフまでの人、軽さを取りたい人 → GT-2000 15。カヤノ 33 にしないほうがいい。46gと5,500円のぶんを使う場面が来ません。
  • 足の倒れこみが気にならない人 → 同じ値段で17g軽く(298 − 281)、3.5mm厚いニンバス 28。中身はゲルニンバス 28 のレビューに書きました。

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ほめる所

値段を動かさずに、役目の中心を入れ替えた。安定の靴にとって、ぶれを抑える仕組みは心臓です。そこと底のフォームを両方替えて、希望小売価格は 32 と同じ。
同じ年に、ニンバス 28 は1,100円、スーパーブラスト 3 は2,200円上がっています。

どの時間帯のための靴かを、公式が言い切っている。「フォームが崩れやすい疲労時」。長く走る人がいちばん困る場面を、説明文の中で名指ししています。誰のための靴かがはっきりしている道具は、選びやすい。

すり減りへの備えがある。靴底は2種類のゴムを使う HYBRID ASICSGRIP。かかとには、従来のゴムの約3倍すり減りにくいと公式が書く AHARPLUS が入ります。

サイズと幅の受け皿が大きい。男性用は32.0cmまで。エキストラワイドが発売時からあり、色も2色です。

気をつける所

  • 重い。298gは、アシックスの現行のロード用で重さを読めた靴の中で、いちばん大きい数字です。軽くなったとは、公式はどこにも書いていません。
  • 32 と同じ靴の続きではない。仕組みも底も替わりました。32 が足に合っていた人ほど、33 を同じ物と考えないほうが安全です。
  • 発売時の選択肢が減った。品番は6つから4つ、男性用の色は9から6です。
  • 前作との差が数字で書かれていない。どれだけ安定したか、どれだけやわらかくなったかを、公式の数字で確かめることはできません。

向く人・向かない人

向く人:フルマラソンの完走が目標で、後半にフォームが乱れる自覚がある人。安定の靴の中で、底のやわらかさも取りたい人。エキストラワイドが要る男性。

向かない人:軽さで選びたい人。同じ役割で46g軽い GT-2000 15 があります。板の入った靴や、速く走る日の靴を探している人にも合いません。

買わなくていい人:カヤノ 32 が足に合っていて、まだ底が残っている人。足の倒れこみが気にならない人。この靴の値段のうち、支える仕組みのぶんを使わないことになります。

値段と買い方

モデル公式の値段楽天の値段の幅
ゲルカヤノ 3322,000円15,600〜43,300円
ゲルカヤノ 32(前の世代)22,000円(発売時)14,900〜22,000円
GT-2000 1516,500円11,550〜19,800円
公式の値段は、ニュースリリースのメーカー希望小売価格(税込)。33 は2026年10月13日の公式の表示も同じです。楽天の幅は、色とサイズで変わります。値段を重さで割った1gあたりは、カヤノ 33 が約74円(22,000 ÷ 298)、GT-2000 15 が約65円(16,500 ÷ 252)。

公式の値段が同じなので、32 が安く残っていれば、差はそのまま「新しい仕組みに払う額」になります。4D GUIDANCE SYSTEM で足りていた人は 32、疲れてからの支えを新しい作りで試したい人は 33。
楽天では商品名の「33」「32」を見て、世代を取り違えないようにします。

アシックス ゲルカヤノ 33 の商品画像(楽天市場)画像:楽天市場

アシックス ゲルカヤノ 33

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アシックス ゲルカヤノ 32(前の世代) の商品画像(楽天市場)画像:楽天市場

アシックス ゲルカヤノ 32(前の世代)

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よくある質問

サイズ感と足幅は、どう選べばいいですか

公式のリリースでは、男性用が24.5〜29.0cm(0.5cm刻み)と30.0・31.0・32.0cm、女性用が22.5〜26.5cm(0.5cm刻み)です。
足幅は、発売時の品番で男性用がスタンダードとエキストラワイド、女性用がスタンダードとワイド。上側は、部位で編み方と孔の大きさを変えたエンジニアードメッシュです。

カヤノ 32 から買い替える理由はありますか

軽さが目当てなら、ありません。重さの前作比を、公式は書いていないからです。理由になるのは、連続して支える FLUIDSUPPORT と、上がやわらかく下が硬い2層の底。この2つを使いたいかどうかで決まります。

GT-2000 15 を持っています。カヤノ 33 も要りますか

全員には要りません。GT-2000 15 にも、ぶれを抑える 3D GUIDANCE SYSTEM が入っています。フルマラソンの本番だけ、1段上のクッションと PureGEL に替えたい人が足す靴です。
目標の時間ごとの組み合わせは、ペース別のシューズの記事に並べました。

この記事に出てきた道具

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出典

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