Forerunner 170 レビュー8,000円の差は電池ではなく Suica と高度計

公開 2026年10月13日更新 2026年10月13日シューズ・道具公式の出典 5本広告を含みます

背景の写真:James Lee(Unsplash)

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Forerunner 170 は、2026年5月28日に発売された Garmin の入門のランニングウォッチです。日本公式の表示は47,800円・41g・1.2インチの有機 EL の画面・GPS モードで約20時間。同じ日に、39,800円の Forerunner 70 と、音楽を入れられる 170 Music(55,800円)も出ました。公式がすすめる相手は、日常にランニングを取り入れ、大会も楽しみたい人です。

シューズオタクの本命

Forerunner 170 は、Suica と気圧高度計に8,000円を払う時計だ。電池だけなら、8,000円安い Forerunner 70 のほうが3時間長い。
170 にだけ入るのは、Garmin Pay(Suica)、気圧高度計、電子コンパス、ジャイロ。坂のあるコースを走る人と、走った帰りに財布を出したくない人には、その8,000円に理由がある。平らな道だけなら、私は70を選ぶ。

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この記事の要点

  • 前の Forerunner 165 から、値段は39,800円→47,800円で約2割上がり、GPS モードの電池は約19時間→約20時間
  • マルチGNSSの設定にすると約14時間。前の165の約17時間より3時間短い
  • フルマラソンは3回ぶん入る。100kmのトレイルには5時間以上足りない

安いほうが、電池が長い

同じ日に出た兄弟の時計は、高いほうが電池も長い。そう考えて Garmin の発表の表を読むと、逆になっています。

39,800円の Forerunner 70 は、GPS モードで約23時間。47,800円の Forerunner 170 は、約20時間。8,000円高い170のほうが、3時間短い(23 − 20)。

では、170の8,000円は何の値段なのか。この記事は、その中身を公式の数字で確かめます。入門機どうしの比べ方はランニングウォッチ12機種の記事に置いたので、ここでは170の話だけをします。

公式の数字

項目Forerunner 170
発売日2026年5月28日(予約は5月21日から)
公式の値段47,800円(170 Music は55,800円)
重さ41g
大きさ42.6 × 42.6 × 11.9mm
画面の種類と大きさ有機 EL(AMOLED)・1.2インチ・390 × 390ピクセル
GPS を使ったときの電池GPS モード 約20時間/マルチGNSS 約14時間
ふだんの電池約10日(節約の設定で約19日)
防水5ATM(50m防水)
地図なし(時計に地図を出す機能は非対応)
2周波の GPS非対応
色170 は2色、170 Music は4色
発売日・値段(税込)・大きさ・電池・色は、ガーミンジャパンの2026年5月13日の発表から。地図と2周波の GPS は、2026年10月13日の日本公式の製品ページの表示です。値段は同じ日の製品ページでも「47,800円から」でした。重さの条件(バンド込みかどうか)は書かれていません。

値段を GPS モードの時間で割ると、1時間あたり2,390円です(47,800 ÷ 20)。マルチGNSSの設定で割ると、約3,414円になります(47,800 ÷ 14)。

マルチGNSSは、アメリカの GPS だけでなく、ほかの国の衛星も同時に受ける設定です。受ける電波が増えるぶん、電池は6時間、3割短くなります(6 ÷ 20)。
ビルの間や木の下で位置を安定させたい日に使う設定なので、レースで使うつもりなら、読むのは14時間のほうです。

Garmin Forerunner 170 の商品画像(楽天市場)画像:楽天市場

Garmin Forerunner 170

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前の機種から変わった所

前の機種は Forerunner 165 です。日本公式の製品ページには、いま「販売終了」の表示が付いています。ページに残っている数字と、170の数字を並べました。

項目165170差
公式の値段39,800円から47,800円+8,000円
重さ39g41g+2g
厚さ11.6mm11.9mm+0.3mm
GPS モード約19時間約20時間+1時間
マルチGNSS約17時間約14時間−3時間
ふだんの電池約11日約10日−1日
画面1.2インチ・390 × 3901.2インチ・390 × 390同じ
GPS 1時間あたりの値段2,095円2,390円+295円
165 は日本公式の製品ページ(販売終了の表示)、170 は発表と製品ページから。1時間あたりは、公式の値段 ÷ GPS モードの時間(39,800 ÷ 19 = 2,095円、47,800 ÷ 20 = 2,390円)。

値段は約20%上がりました(8,000 ÷ 39,800)。GPS モードの電池は1時間のびて、約5%です(1 ÷ 19)。画面の大きさと細かさは、数字が同じ。スペック表の上では、値段ほどには動いていない世代替えです。

気になるのは、マルチGNSSの行です。165 の約17時間が、170 では約14時間になっています。3時間、約18%短い(3 ÷ 17)。新しい機種のほうが、重い設定での時間は短くなりました。

では、何が足されたのか。発表が新しい機能として挙げているのは、3つです。

  • 初心者用の Garmin コーチ/おすすめワークアウト:強さと量を抑えた内容や、走りと歩きを混ぜた内容を出す
  • クイックワークアウト:2〜3項目を選ぶと、インターバルの内容を自動で組む
  • イブニングレポート:朝のレポートに加えて、夜に、今晩要る睡眠時間と明日の予定を出す

どれも、時計の中の案内の話です。発表には、165と比べた文がありません。だから「165に無くて170にある物」を、公式の言葉で言い切ることはできません。数字で言えるのは、上の表の差までです。

165の値段の席には、いま70が座っている

165 が39,800円から、70 が39,800円。同じ額です。ただし、中身は同じではありません。

165 の製品ページのセンサーの欄には、気圧高度計とコンパスが載っています。70 の製品ページには載っていません。発表も、電子コンパスや気圧高度計は「170シリーズのみ」と書いています。

つまり、165を使っていた人が同じ額で70に替えると、高度計を失います。高度計を残したければ、8,000円足して170。入門機の値段の階段が、1段上にずれた形です。

Garmin Forerunner 165(前の機種) の商品画像(楽天市場)画像:楽天市場

Garmin Forerunner 165(前の機種)

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兄弟機種との違い

表は横に動かせます →

70170170 Music570(47mm)
公式の値段39,800円47,800円55,800円74,800円
重さ40g41g41g50g
GPS モード約23時間約20時間約20時間約18時間
重い設定約16時間約14時間約14時間約14時間
気圧高度計・Garmin Payなしありあり未確認
音楽なしなしあり(約6.5時間)あり
2周波の GPS未確認非対応非対応対応
70・170・170 Music は、ガーミンジャパンの発表と製品ページから。570 は日本公式の製品ページから(2026年10月13日)。「重い設定」は、70と170がマルチGNSS、570 は2周波も受けるマルチバンドの設定です。570 の高度計と Garmin Pay は、今回開いたページでは読んでいません。

70 との違い:8,000円安く、1g軽く、電池は3時間長い。170 が持っているのは、Garmin Pay(Suica に対応)、気圧高度計、電子コンパス、ジャイロです。
70 の内蔵メモリーは512MB、170 は4GBと製品ページにあります。

170 Music との違い:差は8,000円(55,800 − 47,800)。音楽を時計に入れて、スマートフォンなしで聞けます。Wi-Fi もこちらだけです。
音楽を流しながら GPS を使うと、電池は約6.5時間。6時間のフルマラソンで、30分しか余りません(6.5 − 6)。

570 との違い:差は27,000円(74,800 − 47,800)。2周波の GPS と、1.4インチの大きい画面が付きます。GPS モードの電池は、570のほうが2時間短い(20 − 18)。570 にも、時計に地図を出す機能はありません。

  • 平らなロードだけ。電池と値段で選ぶ → 70
  • 坂や山も走る。改札や買い物を時計で済ませたい → 170
  • スマートフォンを持たずに音楽を聞く → 170 Music(フルマラソンで音楽を流しっぱなしにするなら、電池は30分の余り)
  • ビルの間でも位置のずれを減らしたい → 570

Garmin Forerunner 70 の商品画像(楽天市場)画像:楽天市場

Garmin Forerunner 70

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ほめる所

41gで、入門機に高度計が入っている。気圧高度計は、気圧の変化から上った高さを測る部品です。GPS だけで高さを出すより、細かい上り下りを拾えます。
坂のあるコースで「何m上ったか」を見たい人には、70 との差額の中でいちばん意味のある部品です。

財布なしで帰ってこられる。Garmin Pay が Suica に対応しています。走った先で飲み物を買う、電車で帰る。その場面に、時計1本で足ります。

画面は、上の機種と同じ有機 EL。1.2インチ・390 × 390ピクセル。入門機だからといって、画面の種類を落としていません。タッチとボタンの両方で動かせて、タッチは切ることもできます。

入門機なのに、レース向けの項目が並ぶ。製品ページの一覧には、レースの予想タイム、区間ごとの目標ペースを出す PacePro、コースのナビ、ランニングパワー、トレーニングレディネスが載っています。
アクティビティには、トレイルラン、トラックラン、ウルトララン、オープンウォータースイムもあります。

気をつける所

電池は、兄弟の中で長いほうではない。70 より3時間短く、前の165 より、重い設定では3時間短い。電池を理由に170を選ぶ筋は、数字の上にはありません。

時計に地図は出ない。コースのナビは一覧にありますが、地図の表示は非対応です。線をたどる案内で、周りの道や地形までは見られません。知らない山道で地図を見たい人は、地図が入る SUUNTO Run 2 の側です。

2周波の GPS は非対応。2つの周波数を受ける設定は、570 から上です。

トライアスロンの項目を、製品ページの一覧から読み取れなかった。スイム・バイク・ランは、それぞれ別のアクティビティとして載っています。3種目を1つの記録として通す機能があるかどうかは、未確認です。

音楽は Music の型だけ。170 に、あとから音楽の機能を足すことはできません。買う前に決める所です。

向く人・向かない人

電池の時間を、レースの制限時間で割ります。1を超えれば足ります。制限時間は、当サイトの大会カレンダーと必携品の記事で、公式の要項から読んだ数字です。

レース制限時間GPS モード(20時間)マルチGNSS(14時間)
フルマラソン6時間足りる(3.3回ぶん)足りる(2.3回ぶん)
ミドルのトライアスロン(長良川 102km)7時間30分足りる足りる
ロングのトライアスロン(宮古島)13時間足りる足りる(余り1時間)
伊豆トレイルジャーニー 70k14時間足りるちょうど
OSJ KAMI100 の 100K25時間5時間足りない11時間足りない
Tokyo100(101km)30時間10時間足りない16時間足りない
割り算は、電池の時間 ÷ 制限時間(20 ÷ 6 = 3.3、14 ÷ 6 = 2.3、20 ÷ 25 = 0.8)。トライアスロンの行は、電池の時間だけを比べたものです。3種目を通しで測れるかどうかは、上に書いたとおり未確認です。

フルマラソン:足ります。どちらの設定でも、2回ぶん以上入ります。設定を選ぶ自由がある、ということです。

100kmのトレイル:足りません。制限時間25時間の大会で、GPS モードでも5時間届きません(25 − 20)。トレイルにも出る立場で言うと、私は20時間という数字を「70km級の山の手前まで」と読みます。
14時間の伊豆で余りが6時間、21時間を超える大会からは外れます。

トライアスロン:電池は足ります。ただし1本目にはしません。13時間のロングでも、GPS モードなら7時間余ります(20 − 13)。引っかかるのは電池ではなく、3種目を通す項目を公式の一覧で読めていないことです。
トライアスロンが目的なら、それが公式に書かれている機種を先に見ます。

  • 向く人:フルマラソンやハーフに出る人。坂のあるコースを走る人。Suica を時計に入れたい人。
  • 向かない人:70km を超えるトレイルに出る人。時計で地図を見たい人。
  • 買わなくていい人:Forerunner 165 を持っていて、電池に不満がない人。平らな道だけを走り、Suica も高度計も使わない人(70 で足ります)。

値段と買い方

機種公式の値段楽天の値段の幅
Forerunner 170/170 Music47,800円/55,800円43,350〜55,800円
Forerunner 165(前の機種・販売終了)39,800円から39,800〜74,800円
Forerunner 7039,800円36,099〜39,800円
Forerunner 57074,800円67,320〜74,800円
公式の値段は、発表と2026年10月13日の日本公式の製品ページの表示(税込)。165 は販売終了の表示が付いたページに残っている額です。楽天の幅は、調べた日の店の表示で、170 の行は Music の型も含みます。

買う前に決めるのは、音楽の要る・要らないです。170 と 170 Music は品番が別で、色の数も違います。170 は2色、Music は4色。色で選んで Music の型を取ると、表の差額が乗ります。

店に残る165は、前の機種として安く出ていれば、選ぶ理由があります。GPS モードの差は1時間、重い設定ではむしろ3時間長い。足りないのは、発表にある3つの新しい案内の機能です。

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Garmin Forerunner 170

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Garmin Forerunner 570

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よくある質問

Forerunner 165 から買い替える意味はありますか

電池の数字からは、ありません。GPS モードは1時間のびただけで、マルチGNSSは3時間短くなっています。買い替えの理由になるのは、発表にある初心者用のコーチ、クイックワークアウト、イブニングレポートの3つを使いたい場合です。

時計で地図を見ながら走れますか

見られません。製品ページでは、時計に地図を出す機能は非対応です。コースのナビは一覧に載っているので、あらかじめ入れた道すじをたどる使い方になります。地図まで欲しい人は、12機種の記事で地図のある機種を見てください。

Suica は、70 でも使えますか

使えません。発表は、Garmin Pay(Suica 対応)を「170シリーズのみ」としています。70 との8,000円の差のうち、走らない日にも使うのは、この機能です。

この記事に出てきた道具

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出典

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