HOKA シエロ X1 3.0 レビュー213gで38,500円、初代から51g減って値段は同じ

公開 2026年10月13日更新 2026年10月13日シューズ・道具公式の出典 3本広告を含みます

背景の写真:Felix yu(Unsplash)

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シエロ X1 3.0 は、HOKA が「史上最も軽いスーパーシューズ」と書くカーボン板入りのレース用です。2026年1月30日発売、38,500円、28cmで213g。フルマラソンやハーフの本番の日だけに履く靴を探している人に向けた1足で、発表文も用途をレース当日にしぼっています。

シューズオタクの本命

この靴に払うのは、軽さではなく「軽くしても何も抜いていないこと」。発表文の技術欄には、カーボンの板も PEBA のフォームも初代と同じ行が残っている。
入れ替わったのは甲の布と底のゴムの2行だけ。走りを作る部品をさわらずに、外側の皮だけで削った軽さだから、私はこの靴を本番用の第一候補に置く。

この本命の理由を飛ばして、道具を先に見る ↓

この記事の要点

  • 発表文の重さは213g(メンズ28cm)と175g(ウィメンズ25cm)。3cmの差で38g
  • 兄弟のロケット X 3 より13g軽く、7,700円高い。1g軽くするのに約592円
  • 底の厚さと足幅は発表文に無い。色は2色、サイズは男女共用の23.0〜29.0cmと30.0cm

公式の数字|213g・ドロップ7mm・38,500円

レース用の靴は、軽くするほど何かが減るのがふつうです。底のゴムが薄くなる、フォームが減る、板が細くなる。ところがシエロ X1 3.0 の発表文を初代と並べると、減った部品が見当たりません。

まず、HOKA の日本法人(Deckers Japan)が2026年1月30日に出した発表文の数字です。

項目シエロ X1 3.0
発売日2026年1月30日
値段(税込)38,500円
重さ213g(メンズ28cm)/175g(ウィメンズ25cm)
底の厚さ未確認(発表文に記載なし)
ドロップ7mm
サイズ男女共用 23.0〜29.0cm・30.0cm
足幅未確認(ワイドの記載なし)
板カーボンファイバープレート
フォーム高反発 PEBA フォーム
底コンプレッション成型ポリウレタン
色2色
Deckers Japan の発表文(2026年1月30日)の数字です。重さは片足。値段は、当サイトの HOKA 12足の記事で2026年10月13日に読んだ日本公式の商品ページの表示と同じでした。同じ記事で読んだ商品ページの重さも213g(基準は UK9.5)です。

発表文には「World Athletics(世界陸連)承認シューズです」と2回書かれています。公認の大会でそのまま履ける、という意味です。

売る場所は、HOKA 公式オンラインストア・直営店・一部の取り扱い店。どこの店にも並ぶ靴ではありません。

HOKA シエロ X1 3.0 の商品画像(楽天市場)画像:楽天市場

HOKA シエロ X1 3.0

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前の世代から変わった所|甲と底の2行だけが入れ替わった

比べる相手は、2024年2月1日発売の初代シエロ X1 です。あいだの 2.0 は、日本の発表文が見つからず、重さは未確認。3.0 の発表文も「前モデルから大幅な軽量化」と書くだけで、数字を出していません。

初代(2024年)3.0(2026年)差
重さ(28cm)264g213g−51g
値段38,500円38,500円0円
1gあたり約146円約181円+35円
ドロップ7mm7mm0mm
底の厚さ39/32mm未確認—
甲エンジニアードニット絡み織りテキスタイル入れ替え
底要所に Durabrasion Rubber成型ポリウレタン入れ替え
板・フォームカーボンファイバープレート・PEBA フォーム同じ行
2つの発表文から。1gあたりは 値段 ÷ 重さ(38,500 ÷ 264 = 145.8円、38,500 ÷ 213 = 180.8円)。サイズの展開は初代も 23.0〜29.0cm・30.0cm の男女共用で、色も2色でした。

51gは、初代の重さの19.3%です(51 ÷ 264)。靴の5分の1近くが消えて、値段は1円も動いていません。

消えた51gを、フルマラソンの距離に直します。1歩を1mとすると42,195歩で、片足は約21,098回。51g × 21,098回 = 約1,076kg。片足につき、1トンあまりを持ち上げずに済む計算です。

ゴムを「貼る」から、樹脂を「押し固める」へ

軽さの出どころは、技術欄を読むと分かります。初代の底は「必要箇所にゾーンラバーを配置」。地面に当たる所だけにゴムを貼って、貼らない所で軽くする作りでした。

3.0 の底は「コンプレッション成型ポリウレタンアウトソール」の1行だけ。ゴムの板を貼るのをやめ、ポリウレタンを型で押し固めた層に替えています。メーカーの説明では「軽量ながら優れたグリップ力と耐久性を両立」。

ゴムは、靴の部品の中で重い側です。貼る面積を減らす工夫には限りがある。素材ごと替えれば、面積を減らさずに重さだけ落とせます。3.0 の軽さは、この発想の切り替えから来ています。

甲も同じ考え方です。編んだニットから、糸をからめて織る「レノウィーブ」の布へ。発表文は「超軽量で通気性に優れ」と書きます。足の甲の動く所には、特許出願中の伸縮ダイナミックヴァンプ。ひもは左右非対称で、甲への圧迫をへらす、という説明です。

兄弟モデルとの違い|ロケット X 3 より13g軽く、7,700円高い

HOKA のカーボン板入りは、ほかに2足あります。レース用のロケット X 3 と、板入りの練習・レース兼用のマッハ X 3 です。

表は横に動かせます →

モデル重さドロップ値段こういう人はこちら
シエロ X1 3.0213g7mm38,500円本番専用を1足。軽さにお金を払う
ロケット X 3226g7mm30,800円底の厚さ(41/34mm)まで数字で確かめたい
マッハ X 3288g5mm25,300円板入りを練習でも使いたい
シエロ X1 3.0 とロケット X 3 は発表文の28cmの重さ。マッハ X 3 は当サイトの HOKA 12足の記事で読んだ日本公式の数字で、重さの基準のサイズは書かれていません。板はシエロとロケットがカーボン、マッハ X 3 は Pebax の樹脂です。

同じ28cmどうしで比べられるのは、ロケット X 3 です。重さの差は13g(226 − 213)、値段の差は7,700円(38,500 − 30,800)。1g軽くするのに約592円かかります(7,700 ÷ 13)。

ドロップはどちらも7mm。板もフォームも、技術欄の言葉はほぼ同じです。違いは底にあります。ロケット X 3 は「グリップ力の高いラバー」、シエロ X1 3.0 は成型ポリウレタン。つまり2足の差は、ゴムを残したか、替えたかです。

  • 記録だけをねらう。13gに7,700円を払う意味が自分にある → シエロ X1 3.0
  • ゴムの底に慣れている。雨の大会も同じ靴で出る → ロケット X 3
  • 板入りの靴が初めてで、本番の前に何度も履いておきたい → マッハ X 3
  • 練習も本番も1足で済ませたい → シエロ X1 3.0 にしないほうがいい

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HOKA ロケット X

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ほめる所

2年で51g、値上げなし。これだけで、スペック表を読む側としては拍手です。しかも削り方に筋が通っています。板とフォームという「走りを作る部品」は初代の行のまま残し、甲と底という「包む・守る部品」の素材を替えた。軽くするために性能の芯を削っていません。

もう1つは、サイズです。男女共用で23.0cmから30.0cmまで。いちばん上のレース用が、小さい足の人にも大きい足の人にも同じ形で用意されています。

ウィメンズ25cmで175g、という数字も出ています。メンズ28cmとの差は38g(213 − 175)。3cm小さくなると38g、1cmあたり約12.7g軽くなる計算です(38 ÷ 3)。
自分のサイズの重さを、発表文の2つの数字から見積もれます。26.5cmなら、213g − 12.7g × 1.5 = 約194gが目安です。

気をつける所

底の厚さが、発表文に書かれていません。初代は「ヒール39mm/フォアフット32mm」と出ていたのに、3.0 では消えています。ほかのメーカーの靴と厚さで比べたい人には、材料が足りません。

足幅の展開も、発表文にありません。ワイドの記載なし。色は2色だけです。

成型ポリウレタンの底は、初代にもロケット X 3 にも無い作りです。メーカーはグリップと耐久性の両立をうたっていますが、何kmもつかの目安は公式に書かれていません。
ゴムの底で何年も走ってきた人には、判断の材料がまだ少ない素材です。

そして値段。1gあたり約181円は、当サイトの厚底カーボンのスペック表の記事で並べた中でも高い側です。ロケット X 3 は約136円(30,800 ÷ 226)なので、1gにつき45円の上乗せになります。

向く人・向かない人

  • 向く人:本番の日だけの靴を1足持ちたい。練習用は別にある。小さめ・大きめのサイズで、最上位のレース用が見つからなかった
  • 向く人:初代のシエロ X1 を履いてきた。ドロップは同じ7mmのまま、51g軽い
  • 向かない人:1足で練習も本番も回したい。発表文は「大事なレース当日のための1足」と書いています
  • 向かない人:ワイドが要る。底の厚さを数字で確かめてから買いたい
  • 買わなくていい人:練習用の靴をまだ持っていない人。先に買うのは毎日履ける靴で、候補はクリフトン PRO の記事に書いています

値段と買い方

モデル公式の値段楽天の値段の幅
シエロ X1 3.038,500円26,400〜38,500円
シエロ X1 2.0(前の世代)未確認26,950〜38,500円
ロケット X 330,800円27,720〜65,540円
公式の値段は発表文の税込の数字。楽天の値段は、調べた日の店の幅で、色やサイズの違いを含みます。2.0 は日本の発表文が見つからず、公式の値段と重さは未確認です。

扱う店がしぼられている靴なので、楽天に出ている店は多くありません。買う前に、商品名に「3.0」が入っているかを見ます。初代や 2.0 は名前がほとんど同じで、重さがまるで違う靴です。

前の世代が安く残っていたら、という迷いには、こう答えます。重さを公式の数字で確かめられたのは、初代の264gと 3.0 の213gだけ。軽さを買う靴で、重さが分からない世代を選ぶ理由は薄い。3.0 を選びます。

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HOKA シエロ X1 3.0

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よくある質問

サイズ感は? 幅の広い足でも履けますか

発表文のサイズは、男女共用の 23.0〜29.0cm と 30.0cm。29.5cm は書かれていません。足幅はワイドの記載が無く、1種類と読めます。
甲は伸びる「ダイナミックヴァンプ」と非対称のひもで圧迫をへらす作り、というのがメーカーの説明です。幅で迷う人は、扱いのある直営店でいつものサイズと0.5cm上を並べて足を入れるのが確かです。

シエロ X1 2.0 からは、何g軽くなりましたか

未確認です。2.0 の重さを書いた日本の発表文が見つかりませんでした。3.0 の発表文は「前モデルから大幅な軽量化」とだけ書いています。確かな数字で言えるのは、初代の264gから213gへの51gです。

公認の大会で使えますか

発表文に「World Athletics(世界陸連)承認シューズです」と明記されています。底の厚さの数字は発表文に無いので、厚さの規則との関係を自分で確かめたい人は、厚底カーボンのスペック表の記事で規則の読み方をまとめています。
HOKA の3足を今年の変化で並べた話は、HOKA の2026年新作の記事にあります。

この記事に出てきた道具

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出典

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