トレントフライヤー ジャケットは、2026年の春に型が替わりました。新しい品番は1128782。平均233g、25,500円、耐水圧20,000mm以上、透湿50,000g。前の型より47g重くなり、かわりに全面が伸びる生地・腰のポケット2つ・ジッパーで絞るフードが入っています。山の大会の必携品の3条件は、商品ページの文字だけでそろいます。
シューズオタクの本命
新しいトレントフライヤーは、しまっておく雨具から、着たまま動く雨具に替わった。防水の膜も表の15デニールの糸も前の型と同じで、増えた47gは、伸びる生地とポケットとフードのジッパーに使われている。
水を止める力ではなく、着ている時間の過ごしやすさに重さを払った型だ。だから私は、夜を越える長いトレイルの1枚にこれを選び、短い大会にはバーサライトを残す。
この記事の要点
- 前の型186g → 233g。差は47gで25.3%増。しまった大きさは0.8L → 0.9L
- 仕上がりの胸囲はMで114cm → 110cm。伸びる生地にしたぶん、4cm細い
- 同じ生地のパンツと上下で398g・41,500円。上下が必携の大会の計算に使える
公式の数字|233g・耐水圧20,000mm以上・透湿50,000g・25,500円
モデルチェンジで重くなる雨具は、めずらしい。トレントフライヤーは「軽い雨具」の代表だったのに、2026年の新型は47g増えました。この記事は、その47gが何に替わったのかを、モンベルの公式ページの行から追います。
型が替わった時期は、モンベルの公式サイトで確かめました。メディア掲載情報のページが、2026年5月15日付で新しい品番(1128782)を載せ、雑誌の「この春、トレントフライヤージャケットが劇的な変貌を遂げた」という一文を引いています。
7月10日付の特集ページは、この型を「最新モデル」と呼んでいます。
| 項目 | トレントフライヤー ジャケット Men's |
|---|---|
| 型が替わった時期 | 2026年の春(発売日は公式に記載なし) |
| 品番 | #1128782 |
| 値段(税込) | 25,500円 |
| 重さ | 233g(公式の平均重量。サイズの条件は記載なし) |
| 生地 | スーパー ドライテック 3レイヤー(表は15デニールのナイロン・リップストップ) |
| 耐水圧 | 20,000mm以上 |
| 透湿性 | 50,000g/m²・24h(JIS L-1099 B-1法・参考値) |
| 縫い目 | シームテープ処理 |
| フード | 付き(襟元のジッパーで顔まわりを調節。使わないときは丸めて留める) |
| ポケット | ジッパー付き2つ(腰) |
| しまった大きさ | 8×8×13cm(0.9L)・スタッフバッグ付き |
| サイズ・色 | S〜XXL・4色 |
耐水圧は、生地が水を通さずに耐えられる水の柱の高さです。20,000mmは20m。透湿性は、1平方メートルの生地を24時間に通り抜ける水蒸気の重さで、50,000gなら1時間に約2,083g(50,000 ÷ 24)。汗の蒸気が外へ逃げる量の目安になります。
モンベル トレントフライヤー ジャケット
楽天市場で見る前の型から変わった所|47gの行き先
前の型(#1128741)は、公式のファクトリー・アウトレットにページが残っています。2枚の商品ページを横に並べます。
| 前の型(#1128741) | 2026年の型(#1128782) | 差 | |
|---|---|---|---|
| 重さ | 186g | 233g | +47g(+25.3%) |
| しまった大きさ | 7×7×15cm(0.8L) | 8×8×13cm(0.9L) | +0.1L |
| 表の生地 | 同じ(15デニール・スーパー ドライテック 3レイヤー) | — | |
| 耐水圧・透湿 | 同じ(20,000mm以上・50,000g) | — | |
| 伸び | 記載なし | 全面ストレッチ | 追加 |
| ポケット | 1つ(左胸) | 2つ(腰) | +1 |
| フードの調節 | ドローコードとベルクロ | 襟元のジッパー | 方式が別 |
| 仕上がりの胸囲(M) | 114cm | 110cm | −4cm |
| サイズ | S〜XL | S〜XXL | 1つ追加 |
水を止める膜の名前、表の糸の太さ、耐水圧、透湿。雨具の性能を決める4つの行は、1文字も変わっていません。増えた47gは、雨への強さには使われていない、ということです。
伸びる生地にすると、服を細くできる
公式の説明では、新型は「着用時にウエアの突っ張り感がなく、動きにスムーズに追随」する全面ストレッチの生地です。ここで、サイズ表を見ます。Mの仕上がりの胸囲が、114cmから110cmへ4cm細くなっています。着丈72cmと裄丈87cmは同じです。
伸びない生地の雨具は、腕を振る分のゆとりを、あらかじめ布の量で持たせます。生地のほうが伸びるなら、そのゆとりを削れる。細くなったぶん、走るときに風を受けてばたつく布が減ります。
伸びる生地の意味は、着心地だけでなく、服の形そのものを変えられる所にあります。
ポケットが胸から腰へ移った
前の型は左胸に1つ。新型は腰に2つで、特集ページは「バックパックのハーネスやテープと干渉しにくい位置」と書いています。ザックを背負ったまま手を入れられる場所に、数を増やして移した形です。
フードは、コードからジッパーへ
顔まわりの絞りは、ドローコードから襟元のジッパーに替わりました(公式の呼び名は「ジップアジャストシステム」)。公式は「素早く容易に調節できます」と説明しています。
後頭部のコードで奥行き、ベルクロでひさしの高さ、という3か所の調節は残っています。
兄弟モデルとの違い|バーサライト・ストームクルーザー
モンベルの走る人向けの雨具は、同じ膜の3枚が、表の糸の太さで並んでいます。数字はアウター12点の記事で読んだ公式の物です。
表は横に動かせます →
| モデル | 重さ | 表の糸 | 公式の値段 | こういう人はこちら |
|---|---|---|---|---|
| バーサライト ジャケット | 143g | 7デニール | 24,000円 | 50kmまで。着ない時間のほうが長い |
| トレントフライヤー ジャケット | 233g | 15デニール | 25,500円 | 夜を越える距離。着て動く時間が長い |
| ストームクルーザー ジャケット | 254g | 30デニール | 22,000円 | 歩く登山が主で、走るのは年に数回 |
バーサライトとの差は90g(233 − 143)。1,500円の差で、表の糸が約2倍の太さになり、ポケットが2つ付き、生地が伸びます。ストームクルーザーとは21gしか違わず(254 − 233)、値段はトレントフライヤーが3,500円高い。
その3,500円で買うのは、伸びる生地と、透湿の10,000gの差です。
3枚の中でトレントフライヤーにしないほうがいいのは、ザックの底に入れたまま、ほとんど出さない人です。その使い方なら、90g軽く、しまうと7×7×11cmのバーサライトで足ります。
モンベル バーサライト ジャケット
楽天市場で見るほめる所
必携品の条件を、商品ページの文字だけで全部言えること。これがいちばん強い所です。防水透湿の生地、シームテープ処理、フード。3つとも公式のページに書いてあり、耐水圧は伊豆の大会が奨励する10,000mmの2倍(20,000 ÷ 10,000)。受付で聞かれて、画面を見せて答えられます。
透湿50,000gを、15デニールの生地で出していること。ストームクルーザーは糸を30デニールにしたかわりに40,000gです。トレントフライヤーは、こすれに耐える太さと、蒸気を逃がす量の両方を取っています。
月に500km走ると、雨の日を避けていては距離がそろいません。だから私は、雨具の数字を「背負う重さ」より先に「着て動ける作りか」で読みます。
伸びる生地・細い胸囲・腰のポケットという今回の変更は、どれも着ている時間のための物です。
値段の付け方も良心的です。1gあたりは約109円(25,500 ÷ 233)。143gのバーサライトは約168円(24,000 ÷ 143)なので、約35%安い計算です(1 − 109 ÷ 168)。
気をつける所
軽さで選ぶ雨具では、もうありません。前の型の186gは、バーサライトとの差が43gでした(186 − 143)。新型は90g。「トレントフライヤーは軽い」という数年前の記事の印象のまま買うと、手に取ったときに重く感じます。
わきの下の換気口は、公式ページに記載がありません。蒸れは、生地の透湿だけで逃がす作りです。
売り場の分類も変わっています。前の型のページは「トレイルランニング・ジャケット」の棚にも入っていました。新型のページの分類は、登山用のレインウエアとレインジャケットです。
特集ページも「運動量の多いアクティビティ」と書くだけで、トレイルランニングの語はありません。走る用途は、数字から読める範囲で自分で判断する服になりました。
はっ水には手入れが要ります。特集ページによると、この型は生地にもはっ水剤にも PFAS(有機フッ素化合物)を使っていません。モンベルは、こまめな洗濯と、乾燥機やアイロンの熱ではっ水を戻すことをすすめています。
向く人・向かない人
| 場面 | 足りるか | 理由(公式の数字で言える範囲) |
|---|---|---|
| ロードの冬の練習 | 足りるが、持ちすぎ | 止めたいのは風。はっ水の約56gの1枚で用が足りる |
| 雨のフルマラソン | 足りる | 耐水圧は十分。ただし約120gの雨具より113g重い |
| 50kmまでのトレイル | 足りる | 必携品の3条件がそろう。軽さならバーサライトが90g下 |
| 100kmのトレイル | 本命 | 15デニール・伸びる生地・透湿50,000g・腰のポケット |
| 大会の必携品として | 通る | 防水透湿・シームテープ・フードを商品ページで読める。伊豆の奨励の2倍 |
- 向く人:夜を越えるトレイルに出る。雨具を着たまま何時間も動く
- 向く人:ザックを背負ったまま、ポケットに手を入れたい
- 向く人:必携品の条件を、商品ページだけで説明できる1枚がほしい
- 向かない人:軽さがいちばん大事。バーサライトのほうが90g軽い
- 向かない人:わきの換気口がほしい
- 買わなくていい人:前の型(186g)を持っている人。膜も糸の太さも耐水圧も同じなので、雨を止める力は変わりません
Mt.FUJI 100 と信越五岳は、必携品の記事で読んだとおり、雨具は上下とも必携です。同じ生地のドライテック ストレッチレインパンツ(Men's 165g・16,000円)と合わせると、上下で398g(233 + 165)、41,500円(25,500 + 16,000)になります。
値段と買い方
| モデル | 公式の値段 | 楽天の値段の幅 |
|---|---|---|
| トレントフライヤー ジャケット(2026年の型) | 25,500円 | 27,200〜28,200円 |
| 前の型(#1128741・公式アウトレット) | 18,500円 | — |
| バーサライト ジャケット | 24,000円 | 10,000円 |
| ストームクルーザー ジャケット | 22,000円 | 12,800〜27,800円 |
前の型は、新型より7,000円安く出ています(25,500 − 18,500)。割合で27.5%です(7,000 ÷ 25,500)。雨を止める数字は同じで、47g軽い。
伸びる生地と腰のポケットが要らない人には、こちらが筋の通った買い物です。
店で見分けるには、ポケットを見ます。腰に2つあれば2026年の型、左胸に1つなら前の型。重さの表記が233gか186gか、でも分かれます。同じ商品名で両方が売られているので、名前だけで選ばないことです。
モンベル トレントフライヤー ジャケット
楽天市場で見るモンベル ストームクルーザー ジャケット
楽天市場で見るよくある質問
サイズ感は? 前の型と同じサイズでいいですか
公式のサイズ表では、体の寸法の目安は前の型と同じです(Mは身長165〜175cm・胸囲90〜95cm)。服の仕上がりの寸法は、着丈と裄丈が同じで、胸囲だけが4cm細くなりました(Mで114cm → 110cm)。
裾まわりは109cmのままです。新型は XXL(身長180〜190cm・胸囲107〜113cm)が加わっています。中に厚い物を重ねる人は、仕上がりの胸囲の数字を手持ちの服と比べて決めます。
トレイルの大会の必携品として通りますか
商品ページで、防水透湿の生地・シームテープ処理・フードの3つを読めます。耐水圧は20,000mm以上で、伊豆の大会が奨励する10,000mm以上の2倍です。
条件の書き方は大会ごとに違うので、出る大会の要項のレインウェアの行と、このページの仕様を並べて読めば足ります。
バーサライトと、どちらを先に買えばいいですか
出る大会の長さで決まります。50kmまでで、雨具を着ない時間のほうが長いなら、90g軽いバーサライト。夜を越える距離で、着たまま動く時間が長いなら、表の糸が約2倍のトレントフライヤーです。
ほかのメーカーを含めた9枚の比較は、アウター12点の記事にあります。
この記事に出てきた道具
広告・画像:楽天市場出典
- モンベル公式 トレントフライヤー ジャケット Men's(#1128782)
- モンベル公式 特集「さまざまな天候に全面ストレッチで応える、軽量・高透湿レインウエア」(2026年7月10日)
- モンベル公式 メディア掲載情報(2026年5月15日『山と溪谷』2026年6月号)
- モンベル公式 ファクトリー・アウトレット トレントフライヤー ジャケット Men's 前の型(#1128741)
- モンベル公式 サイズについて(#1128782 の仕上がり寸法)
- モンベル公式 ドライテック ストレッチレインパンツ Men's(#1128784)
- モンベル公式 バーサライト ジャケット Men's
- モンベル公式 ストームクルーザー ジャケット Men's