Tsurugi Lite Jacket は、頭からかぶって着る、ティートンブロスの春夏用の防水シェルです。2026年春夏の型(TB261-03M)は、Mで240g、41,800円。表の糸が20デニールから30デニールに太くなり、袖の付け方が替わりました。重さと値段は2025年の型と同じです。膜は「透湿」ではなく「通気」をうたう Täsmä で、耐水圧の数字は公式ページにありません。
シューズオタクの本命
これは、ザックにしまう雨具ではなく、雨の中を着たまま動き続けるための1枚だ。膜が空気そのものを通し、首から腰まで開くジッパーが換気口を兼ねる。
蒸れを、生地と開け閉めの両方で逃がす作りになっている。だから私は、必携品の欄を埋める雨具としては選ばず、降られると分かっている日の山の練習に着る1枚として選ぶ。
この記事の要点
- 2025年の型と同じ240g・41,800円。表の糸は20 → 30デニールで1.5倍
- 1gあたり約174円。同じ店の Feather Rain Jacket より45g重く、9,900円高い
- 耐水圧・透湿の数字は公式に無い。必携品に使うなら要項とタグを並べて読む
公式の数字|240g・表30デニールの Täsmä・41,800円
新しい型は、たいてい「軽くなった」か「機能が増えた」のどちらかで語られます。Tsurugi Lite Jacket の2026年の型は、どちらでもありません。
重さは1gも変わらず、表の糸だけが1.5倍の太さになっています。
2026年の型だと確かめた根拠は、品番が TB251-03M から TB261-03M に替わったこと、公式ストアの商品データに「2026SS」と「4月10日発売」を示す札があること、商品ページが「大幅なアップデートを果たしました」と書いていること、の3つです。
| 項目 | Tsurugi Lite Jacket(TB261-03M) |
|---|---|
| 発売の時期 | 2026年春夏(公式ストアの商品データでは4月10日) |
| 値段(税込) | 41,800円 |
| 重さ | 240g(Mサイズ) |
| 生地 | 30D Täsmä(東レと共同開発の防水通気素材) |
| 表と裏 | 表:30デニールの伸びるナイロン/裏:植物由来の10デニールのナイロンの編み地 |
| 層の数 | 記載なし(未確認) |
| 耐水圧・透湿性 | 数字の記載なし(未確認)。公式の表記は「防水通気」 |
| 形 | かぶって着るプルオーバー。首から腰まで開く斜めのジッパー(上下どちらからも開く) |
| フード | 付き(コードで調節) |
| ポケット・しまった大きさ・シームテープ | 2026年の型のページに記載なし(未確認) |
| サイズ・色 | XS〜XL(男女共通)・6色 |
名前の元になった Tsurugi Jacket は、公式によるとアイスクライミング用に作られた冬の服です。それを春夏向けに作り直したのが、この Lite。縫い合わせの大部分に、糸を使わない超音波圧着を採っています。
ティートンブロス ツルギライトジャケット
楽天市場で見る前の型から変わった所|重さ0g・値段0円・糸は1.5倍
2025年春夏の型(TB251-03M)のページが、公式ストアに残っています。
| 2025年の型(TB251-03M) | 2026年の型(TB261-03M) | 差 | |
|---|---|---|---|
| 重さ(M) | 240g | 240g | 0g |
| 定価 | 41,800円 | 41,800円 | 0円 |
| 表の糸 | 20デニール | 30デニール | 1.5倍 |
| 袖の付け方 | ラグランスリーブ | 変形セットインスリーブ | 型紙が別 |
| 襟の裏 | 記載なし | 汗止めのパネルと、掛けるためのループ | 追加 |
| フードのコードの留め具 | 前面に2つ | 角度を変更 | 見直し |
| 寸法(M) | 同じ(着丈78cm・身幅58cm・裄丈88cm) | — | |
糸を太くすれば、ふつう生地は重くなります。それなのに、Mの重さは240gのまま。公式のページは、表を30デニールにして「耐久性とストレッチ性が向上」したと書き、裏地を「植物由来の10デニールナイロンのニットバッカー」と説明しています。
どこで重さを取り戻したのかは、公式に内訳がありません。読めるのは、足し引きして同じ重さに収めた、という結果だけです。
袖の付け方を替えた
ラグランスリーブは、襟ぐりから脇へ斜めに縫い目が走る袖です。腕は動かしやすいかわりに、肩まわりに布が余りやすい。2026年の型は、これを変形セットインスリーブに替えました。
公式の説明は「可動域を保ちながらも、もたつきをなくして着用感が向上」です。
あわせて、襟の高さと、フードのコードを留める金具の角度も見直されています。公式は、動きながらの調節がしやすくなったと書いています。
「透湿」ではなく「通気」の膜
ふつうの防水透湿の膜は、水蒸気だけを通します。Täsmä は違う、と公式は説明します。ミクロ単位のポリウレタンの繊維を何層にも吹き重ねた膜で、重なった細かい網の目が水を止め、空気そのものを通す。だから「透湿」ではなく「通気」と呼んでいます。
蒸気になるのを待たずに、中の湿った空気ごと入れ替わる。汗をかき続ける動きに向く、という理屈です。そのかわり、耐水圧と透湿の数字は、商品ページにありません。
兄弟モデルとの違い|Feather Rain Jacket・Yari Jacket
表は横に動かせます →
| モデル | 重さ(M) | 公式の値段 | 1gあたり | こういう人はこちら |
|---|---|---|---|---|
| Tsurugi Lite Jacket | 240g | 41,800円 | 約174円 | 雨の中を着たまま動き続ける |
| Feather Rain Jacket | 195g | 31,900円 | 約164円 | 大会の必携品。ふだんはザックの中 |
| Yari Jacket | 265g | 40,700円 | 約154円 | ヘルメットをかぶる山。前が全部開く服がいい |
Feather Rain Jacket との差は、45g(240 − 195)と9,900円(41,800 − 31,900)。Feather には耐水圧20,000mmという数字があり、Tsurugi Lite にはありません。
大会の受付で数字を聞かれる場面を考えるなら、Feather Rain Jacket です。
Yari Jacket は25g重く(265 − 240)、1,100円安い(41,800 − 40,700)。3枚で1gあたりがいちばん高いのは Tsurugi Lite で、値段の行き先は、重さではなく膜と圧着の作りです。
かぶって着る形が合わない人は、Tsurugi Lite にしないほうがいい。走りながら脱ぎ着する回数が多い人も同じで、その人には前が全部開く2枚のどちらかです。
ティートンブロス フェザーレインジャケット
楽天市場で見るほめる所
重さを変えずに、糸を1.5倍にしたこと。軽い雨具の弱みは、表の生地の薄さです。同じ240gで糸が太くなるなら、2025年の型を選ぶ理由は値段しか残りません。
斜めのジッパーの使い方が巧い。かぶって着る服は、ふつう脱ぎ着しにくく、熱も逃がしにくい。公式によると、首から腰まで開くジッパーが脱ぎ着の手間を消し、上下どちらからも開くので換気口にもなります。
胸の真ん中にジッパーが無いぶん、前身ごろがしなやかに動く、というのが公式の説明です。
月に500km走ると、雨の日の山の練習は避けられません。そういう日は、雨具をしまっている時間より、着ている時間のほうがずっと長い。だから私は、着る日の1枚と、持つ日の1枚を分けて考えます。Tsurugi Lite は、はっきり前者です。
値段を上げなかったことも、ほめていい。表の生地と袖の型紙を替え、襟の裏に部品を足して、定価は41,800円のままです。
気をつける所
耐水圧と透湿の数字が、公式ページにありません。伊豆の大会は耐水圧10,000mm以上を奨励していますが、それを満たすと商品ページの文字で言うことができません。
「シームテープ」の語もありません。縫い合わせの大部分は超音波圧着だと書かれていますが、大会の要項が求める言葉とは別の書き方です。
ポケットは、2025年の型のページに、胸から腹にかけての大きな物が載っていました。2026年の型のページには、ポケットの説明がありません。あるかどうかは実物で見る項目です。
手入れは手洗いです。公式は、洗濯機の手洗いコースも乾燥機も使わないよう書いています。そして、調べた日の公式ストアは SOLD OUT でした。
向く人・向かない人
| 場面 | 足りるか | 理由(公式の数字で言える範囲) |
|---|---|---|
| ロードの冬の練習 | 足りるが、持ちすぎ | 止めたいのは風。約56gのはっ水の1枚で用が足りる |
| 雨のフルマラソン | 向かない | 約120gの雨具の2倍の重さ。かぶる形で、前を全部は開けられない |
| 50kmまでのトレイル | 場面による | 降ると分かっている日に着て出るなら合う。持つだけなら97g重い |
| 100kmのトレイル | 場面による | 30デニールの表は心強い。必携品に数えられるかは要項しだい |
| 大会の必携品として | 要項で確認 | フードあり。耐水圧・透湿の数字とシームテープの記載が無い |
- 向く人:雨の日も山に入り、雨具を着たまま動く時間が長い
- 向く人:走る日と歩く日を、1枚の雨具で兼ねたい
- 向く人:蒸れを、生地だけでなくジッパーの開け閉めでも逃がしたい
- 向かない人:必携品の欄を埋めるための1枚を探している。数字のそろうトレントフライヤーか Feather Rain Jacket が先
- 向かない人:前が全部開く服がいい
- 買わなくていい人:2025年の型を持っている人。重さも寸法も同じで、替わったのは糸の太さと袖の型紙です
値段と買い方
| モデル | 公式の値段 | 楽天の値段の幅 |
|---|---|---|
| Tsurugi Lite Jacket(2026年の型) | 41,800円 | 27,999〜41,800円 |
| Tsurugi Lite Jacket(2025年の型) | 31,350円(セール・SOLD OUT) | — |
| Feather Rain Jacket | 31,900円 | 19,140〜31,900円 |
| Yari Jacket | 40,700円 | 24,420〜45,650円 |
2025年の型は、公式ストアで定価から10,450円引き(41,800 − 31,350)、ちょうど25%引きで出ていました(10,450 ÷ 41,800)。
重さと寸法は同じなので、店に残っていれば、差額は「20デニールか30デニールか」と袖の型紙に払う値段、ということになります。
店で型を見分けるには、品番と素材の表記を見ます。TB261-03M で「30D Täsmä」なら2026年、TB251-03M で「20D Täsmä」なら2025年。
色でも分かれ、Light Gray・Chocolate・Forest Green・Emerald があれば2026年の型です(Black と Wine Red は両方の年にあります)。
ティートンブロス ツルギライトジャケット
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楽天市場で見るよくある質問
サイズ感は? Feather Rain Jacket と同じサイズでいいですか
体の寸法の目安は、2枚とも同じ表です(Mは身長165〜175cm・胸まわり88〜96cm)。服の寸法は違います。Mで比べると、Tsurugi Lite は着丈78cm・身幅58cm・裄丈88cm、Feather Rain Jacket は着丈75cm・身幅55cm・裄丈89cm。
Tsurugi Lite のほうが着丈も身幅も3cm大きく、裄丈は1cm短い。かぶって着る形なので、身幅にゆとりを持たせた作りだと寸法から読めます。
トレイルの大会の必携品として通りますか
公式ページで読めるのは、防水通気の生地とフードの2点です。耐水圧と透湿の数字、シームテープの記載はありません。大会の要項が「耐水圧◯mm以上」「シームテープ加工」と書いている場合、商品ページだけでは答えられないので、要項と商品のタグを並べて読み、足りなければ主催者に聞くことになります。
Täsmä の「通気」は、ふつうの防水透湿と何が違いますか
公式の説明では、ふつうの膜が水蒸気を通すのに対して、Täsmä は細かい繊維を吹き重ねた網の目で、空気そのものを通します。水は網の目で止める、という作りです。
数字で比べる物差しが公式に無いので、どちらが上かはこの記事では言いません。数字がそろう9枚の比較は、アウター12点の記事にあります。